ブリュレ〔桃×青〕J W

ブリュレ…２７ ページ27

赤side







重「流星っ！！」


息を切らしながら裏庭まで走ってくると


藤「シゲっ…？」


小瀧の腕を掴んでいた流星がその手を離してこっちを見る


小「…シゲ」


小瀧が小さく呟く



重「流星！」


流星の前まで行ってギュッと抱きしめる


重「俺じゃあかんか？」


後先なんで考えてられへん


もういっそ全部伝えてやる


重「俺は、ずっと流星の隣におりたいんや」


藤「しげ、」


重「…好きなんや、流星が」


そう言えたはええけど俺は弱虫


答えを聞きたくなくてすぐに流星から離れて


呆然としてる流星とじっと俺を見つめる小瀧に背中を向けた


重「後夜祭、１１番教室で待ってる」


一言言い残して俺は裏庭から出た





重「あれ…？なんで、」


気づくと頰に一筋涙が伝っていた


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桃side




藤「シゲが俺のこと…」


ボーッと立ち尽くしてシゲが去っていった方を見ている流星


小「流星、」


近づいて行って流星をこっちに向かせる


藤「小瀧っ…」


小「俺流星が好きや」


シゲに先を越されてしもうたけど俺も正直に伝える


藤「っ…」


明らかに流星を困らせてることくらい分かってる


でも今の俺には自分の想いを伝えることしかできひんねん


小「花火、図書館で待ってる」


図書館はシゲが言った空き教室、１１番教室とは正反対の方で


１１番教室も図書館のベランダも花火がよく見える穴場


流星が行くところで流星の想いが分かるってことになる



小「じゃあ」


あとで、と言いたいのを押し殺して歩き出した



藤「俺、どうしたらっ…」


そう呟いた流星の声に俺は振り返らず校舎へと戻った

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