rainbow★love 3

「兄と恋と俺と…」赤×桃 ページ23

桃side

小「うわぁ…久しぶりやなぁ」

７年ぶりにかえってきた大阪の家

うちの家は訳ありで

俺が小3の時に両親が別居するようになって

俺は母方に、２個上の兄ちゃんは父方に引き取られた


そして先月、母が病気で死んだ

こうして俺は大阪の、父と兄が住むこの家に戻って来たんや


重「お〜！おかえりっ！」

思い出にふけっていると突然玄関が開いて兄の大毅が顔を覗かせた

アイドルみたいなキラッキラの笑顔で俺を出迎えてくれた兄ちゃん

小「兄ちゃん…ただいま！」

やば、嬉しすぎて泣きそうや

俺は両親が喧嘩ばっかりやったせいか兄ちゃんっ子やった

別居が決まった時も兄ちゃんとだけは離れとうなかったけど仕方なく別の家に行くことになってもうたんや

そんな大好きやった兄ちゃんとまた一緒に暮らせるなんて…

重「望？早よ家入ろうや」

小「っ、うん…ありがとう、兄ちゃん」

今、兄ちゃんに望って呼ばれた瞬間に胸の辺りがキュウってなった気がすんねんけど

なんなんこれ…

モヤモヤしたこの気持ちがなんなのかわからないまま半年が経った



重「よっ！望…？どないしたん？」

同じ学校に通ってるからまたに校内で会う

今日は兄ちゃんに会いたなかったのに

帰り道にばったり会ってもうた

小「兄ちゃん…俺、おかしいのかもしれへん」

重「え？ちょ、何があったん？あぁ、話聞いたるから、な？泣かんといて？」

兄ちゃんの顔を見て安心したのか俺の目からは涙が溢れた

小「うん、ありがと…」

さりげなく俺の背中をさすりながら俺を気遣う兄ちゃんの優しさにまた胸が熱くなった

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