俺とあいつ (ページ25)

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指導2 ページ25

ｎ side

震えている声で言われた言葉。
昨日のことでも思い出しているのか？

「最近、お前のせいでイライラするの、なんでか分からねぇけど、お前が俺以外の奴と話してるとモヤモヤするし、女から貰ってる手紙だって引きちぎりたくなる。俺のことしか見て欲しくないし授業中でも何をしててもお前の顔が浮かんでくるこんな感情今までなかったのにな…なぁ、何でか知ってるか？」

s「そんなこと知らねぇよ！」

もう分かってんだろ？諦めろよ。俺よりも力ないくせに振り解けるわけないだろ？

「あまり、暴れない方がいいんじゃない？」

s「どういう意味だ？」

怖がっているくせに強がっている。昔はよくピーピー泣いていたのにな。今でも涙目になっちゃって怖い癖に…そういうとこ少しだけ可愛いと思ってる。
あいつはあまりクラスでは喋らない。というよりいないことの方が多い。高一の時は今よりは授業に出ていたらしいがこいつは元々人とはあまり話さないんだ。だから、高一の時にできた友達の相葉さんとばかり一緒にいるんだろうな。そんな奴がいきなり暴言は吐くわ、よく喋るわで皆がポカーンとしていたのは当然だ。まぁ、俺の口調が変わったのも理由かもしれないけど…
何だかんだ見せつけたかったのかもな、俺の前でのこいつを…俺、もしかしてこいつのこと好きなのか？頭の中がぐるぐる回り過ぎておかしくなりそうだ。でも、昨日、キスした時にちらっと見えたあいつの表情凄く可愛かった。もう1回したいって思った。やっぱり、この感情は好きってことなんだろうな。

s「いつまで、考えてるんだよ！なんか言えよ！」

「そっか、そうだったんだな」

s「な、何がだよ」

「俺、お前のこと好きだわ」

s「は？何言ってんの？頭おかしくなった？」

「おかしくなってねぇよ。お前の1番になりたい。俺だけを見て欲しい。こんな感情を持つのは好きな人にだけ…だろ？」

s「そんなこと知らねぇよ！今更なんなんだよ！昔、俺のこと邪魔者扱いしたくせに！俺は…俺はお前なんか大嫌」

震えながらも言うアイツにまた、キスをした。抵抗してくるあいつを押さえつけて何度も、あの続きを聞かないように息も絶え絶えになってきたのでまだ味わっていたいが口を離す。

s「はぁはぁ、また、しやがってどういうつもりだ。」

「だから、好きだからキスするんだろ？それにお前も気持ち良かったんじゃないの？」

s「そんなわけねぇだろ！」

真っ赤な顔でそんなこと言われても…ね？