俺とあいつ (ページ20)

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なんでページ20

ｎ side

「話すまでどかないぞ、明日も学校だろ？寝る時間無くなるぞ。明日は無理矢理でも学校に連れていくからな。」

s「それはゲーマーも言えることじゃねぇの？俺が起こさないと中々起きてこない癖に」

言いやがるな…この野郎
怯えてる癖に目は反抗的だ…
ここは昔から変わらないんだな…

「うるせぇな、いいんだよ俺は時間には間に合うようにアラームだってかけてんだ。そもそも、朝飯の為に早目に起きてるだけでその時間がなければ遅く起きても間に合うんだよ」

s「いい大人が何言ってんだか…それでも俺に起こしてもらってる事実は変わらないだろ？脳みそ腐ってんのか」

イラッとした為グッと力を入れた。

s「いたっ、言い返せねぇからって力を入れんなよ。もう、質問はいいだろ？離せ」

「まだ、俺はさっき続きを聞いてない。何を言おうとした？」

s「…別に」

「言え」

s「何を言おうとしたか忘れた」

「嘘をつくな。言え」

s「ﾊｧ…なんでもいいだろ？別に」

「よくない、言え」

s「俺は…お前を家族とも保護者とも認めない。絶対に…って言おうとしただけだ…ほら、言っただろ？いい加減離せ」

［俺は…お前を家族とも保護者とも認めない。絶対に…］

この言葉が頭の中をぐるぐる回る。
じゃあ、お前にとって俺はなんなんだ…
家族でも保護者でもなかったら一体なんなんだ。
思いのほかショックだった。
そんなことを言われるなんて…
力が入らなくなりあいつが俺の下から抜け出したと同時に、そんなこと言ったあいつにふつふつと怒りが湧いてきた。

s「話はこれで終わりだろ？部屋に戻るから、じゃあな」

服装を整えあいつが出ていこうとした。

「…けんな」

小声で言ったつもりだがあいつの耳にも届いたらしい。

s「はぁ？」

「ふざけんな！！」

勢いのままドアの前にたっているあいつの胸ぐらを掴み引き寄せキスをした。
あいつの元から大きい目がもっと大きく見開いた。プルプルな唇は予想通り柔らかく、少し甘かった。

s「(なんで？)」

あいつと俺の心の中は初めて一致した。
やっと我に返ったあいつは無言で俺を睨むと自分の部屋に戻って行った。

ドアを閉めた音で我に返りその場に踞る。

(お、俺は何をしてるんだ！あいつにキスなんか…うるさい口は塞いじゃおう☆みたいな感じなのか？いや、それは無い。と言うより流石に気持ち悪い…魔が差した…そうだ！魔が差しただけだ！)

そう言い聞かせ真っ赤になった自分の顔も気のせいだと思う事にした。