7話 ページ7
夢主side
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「ねえ、椎名さん居る？」
昼休み。友達と机を合わせて作ってきたお弁当を鞄から取り出している最中のこと。急に私の名前が廊下から聞こえ、振り向くと。そこには確か昨日ゾムを呼び出していた女子。確か名前は…何だっけな。隣のクラスだった筈なのだけれど。
廊下側に座っているクラスメイト達が「椎名ちゃんならあそこだよ」と此方を指差している。するとその女子はスタスタとこちらへ歩いて、私の目の前でぴたりと止まる。じっ、と私の顔を真顔で見つめるものだから何か顔に変なものがついているのかと思い私は首を傾げる。
数秒間私見つめた後、女子は鼻でフッと嘲笑うかのように目を細めた。
「貴方が椎名さん、ねえ」
何が何なのか理解が頭で追いつかないが、完全に舐められているという事だけは私でも分かる。私はむっとした表情を浮かべ、「何の用でしょうか」と伝えると「少し体育館裏に来て頂戴」と言われる。
…まさかこれは。私、ピンチなのでは？
一緒にお弁当を食べていた友達に「ちょっと行ってくるね」と一言伝えてから席を立つ。友達がお弁当のだし巻き卵を頬張りながら「あんた何したの？気をつけなよ」と警告を受けた。…ほんと、私何したんだ。
体育館裏に着く。昼休みの体育館裏はとても静かで、木陰の温度が心地よい。そよ風がさあっと吹いて、髪が靡く。嗚呼、もうすぐ夏が来るなあ、と呑気に考える。
『あの、名前って』
「3組の佐藤。貴方知っているでしょう？
…まあ良いわ。単刀直入に言うんだけれど」
くるり、と綺麗な髪を靡かせ振り返る佐藤さん。あ、シャンプー何使ってるのかな。とか今どうでも良いことを考えるのは本当に私の悪い癖だと思う。
「知ってると思うけど、私ゾムくんの事好きなのよね」
『………は、はあ』
それは薄々気づいていたので知っている。まあ放課後に屋上へ呼び出すぐらいなのだから、それはもう確定演出だ。突然のカミングアウトに少々困惑しながらも、会話を続ける。
『えっと、それで…？』
「それでなんだけど。私、貴方が気に入らないの」
『え』
「幼馴染か何だか知らないけれど、ゾムくんに馴れ馴れしくしないでくれる？」
そんな事を言われても、だ。勝手に嫉妬されても困るし、急にゾムに馴れ馴れしくするなと言われてもできる訳が無い。なんだこの人、自己中心的すぎやしませんか。
「貴方ってまるでゾムくんにしがみつく事しかできない無知な子猫ちゃんねえ」
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マリアナ(プロフ) - めっっっっっちゃ好きです……zmさんの夢主と女の子に対するギャップとかが最高でもう心臓が締め付けられました……素敵な作品ありがとうございました…！！！！ (2022年8月27日 23時) (
レス) @page5 id: 0cfc9bf7e7 (このIDを非表示/違反報告)
える＠脅威推し - ベタだけど最高。尊い (2022年5月26日 2時) (レス) @page23 id: b73a7fac54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月麦 | 作成日時：2022年4月28日 18時
