4話 ページ4
「ゾムくん、今、空いてる？」
「え、今から帰る所、なんやけど」
「じゃあちょっと屋上に来てほしいの、いいかしら？」
誰 だ こ の 女 。
___遡る事10分前………
「___てなわけで、明日の予定は………」
終ホームルーム中。先生が明日の予定を伝えている最中の事だ。俺は早く帰りてえなあとか今日の晩御飯何やろなあ、とかくだらないことを考え、先生の話を右耳から左耳へと適当に流していた。
今日もAと一緒に帰る約束をしていたことを思い出し、頬が緩む。あかん、ニヤニヤしとったらまた言われると思い周りから変な目で見られないように口をカバーする。…俺、A大好きやん。いやそうなんやけども。思ってるより、というか。自分が気づかんうちにクッソ意識しとるし。でもAは俺の事なんとも思ってへんよなあ…。ただの幼馴染、としか見られていないと思うと悲しくなる。俺の一方的なこの気持ち、受け取ってくれへんかな。
ああもう、考える度にアイツの顔が思い浮かんで胸が高鳴る。まぶたの裏に、アイツが焼き付いている。こっちはこんなに意識しとるっちゅーのに、なんであっちはあんなに平然として居られるんや！
ふと廊下側に目をやるともう二組は終ホームルームが終わってぞろぞろと帰っている途中の様だ。その中に
1人、教室のドアからちらりと半分顔を出している女子。
____Aやん。
いやわざわざ待ってくれてるのかよ可愛すぎるだろ。
しかも俺のクラスの前でひょっこりはんしてんじゃねーよいやひょっこりはん懐かしいかよ。
自分でツッコミを入れながらもAをチラチラと見る。するとAが微笑みながら小さく手を降ってくれた。こちらもつかさず小さく手を降る。しかしその行為は先生の目にバッチリ入っていた様で。
「おぉん何だゾム手なんか降って…ってなんだよゾムの彼女ちゃんがお待ちかよ〜」
すると「おーいゾムぅー」やら「ラブラブかよ〜」などとクラスメイトから声が飛んでくる。Aの方を見ると少し照れて困惑した表情を浮かべている。
「いや彼女ちゃいます！！！」
と否定はしたが、先生に「じゃあゾムの彼女も待ってる訳やしホームルームはこの辺で終わるわ〜」と言われてしまった。先生め、上手いことイジりやがって。
内心憎みつつ鞄を持ち、彼女の居る廊下へと向かう。教室に居る先生から「椎名ごめんなぁ」と謝罪の声が聞こえた。まあ謝ったから許すとしよう。
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4/29 少し修正しました
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マリアナ(プロフ) - めっっっっっちゃ好きです……zmさんの夢主と女の子に対するギャップとかが最高でもう心臓が締め付けられました……素敵な作品ありがとうございました…！！！！ (2022年8月27日 23時) (
レス) @page5 id: 0cfc9bf7e7 (このIDを非表示/違反報告)
える＠脅威推し - ベタだけど最高。尊い (2022年5月26日 2時) (レス) @page23 id: b73a7fac54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月麦 | 作成日時：2022年4月28日 18時
