17話 ページ17
ゾムside
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「…………………………………はぁ」
昼休み。いつも通りのメンバーで昼飯を食べる。
…この大きな溜息も今日で何回目だろう。シャオロンが「どうせまたAちゃんの事やろ？」と肘でつついてくる。…なんでこういう時勘が鋭いんだろう。そんなシャオロンの声を無視してまた俺は大きな溜息をつく。購買で買ってきた期間限定のメロンパンがあるのにも関わらず、俺は机に突っ伏した。
「……なんか椎名さんとあったんか？ゾム」
メロンパン食べられへんぐらい悩んどるんか、と顔を覗き込むロボロ。
「……今はメロンパンよりAに夢中やねん」
ため息まじりにそう俺が言うと「なんや惚気かよ」とコネシマが言う。
しかし俺の落ち込み具合に気づいた大先生は、「やっぱゾム変やで。Aちゃんと何があったねん」と訊いてくる。
「………………………した」
「え？なんて？聞こえへん」
「………………………………………Aとキスした」
俺の言葉に沈黙が続く。みんなそれぞれ食べていた手が止まる。コネシマなんてシャケ弁当のシャケを箸からポトン、と落としていた。
始めに口を開いたのはシャオロンだった。
「……おま、それマジで言っとる？」
いやそんなわけ無いやろシャオロン、と大先生がシャオロンの肩に手をポン、と乗せる。それにつられてロボロとコネシマが「そ、そうよな！は、ははは」と不器用に笑顔を作り顔を見合わせる。
すると大先生が「な、ゾム？」と汗を垂らしながら俺に尋ねる。まるでお前ガチか、みたいな目で。
「…………俺がそんな嘘付くと思うか？」
そう言うと、ロボロが「え、は？マジなん？」と食い気味に言う。俺は「大マジやわ」と真顔で伝える。その様子にシッマが「………おま、やったなぁ」と落としたシャケを拾いながら言う。
「……なんで？なんで急にキスなんかしたん？」
シャオロンが訊く。
「……なんというか、そういうムードになって。
…勢いで俺からしてもうた」
そう答えると、大先生が「お前最低やん」と言う。本当にその通りである。合意でも無いのに、俺は勝手にAにキスをしてしまった。それは変わらない、いや変えられない事実であるのだ。
「はー………勢いとは言えなぁ…」
ロボロは呆れた様子でやれやれ、と言う。…正直ロボロはそういう経験がなさそうなので一番言われたくない相手であったが、今回は俺が悪いのでそんな事は口が裂けても言えなかった。
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マリアナ(プロフ) - めっっっっっちゃ好きです……zmさんの夢主と女の子に対するギャップとかが最高でもう心臓が締め付けられました……素敵な作品ありがとうございました…！！！！ (2022年8月27日 23時) (
レス) @page5 id: 0cfc9bf7e7 (このIDを非表示/違反報告)
える＠脅威推し - ベタだけど最高。尊い (2022年5月26日 2時) (レス) @page23 id: b73a7fac54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月麦 | 作成日時：2022年4月28日 18時
