16話 ページ16
「何調べとるんですか？」
後ろから聞こえた、聞き覚えのある少し低い声。
『ショッピくん……びっくりした』
急に辞めてよ〜、とホッとし胸を撫で下ろすとショッピくんは隙を狙い私の手からひょい、とスマホを奪う。
返して！と言ったが返してくれない。…まずい、今キスについてやけくそで調べていた所だからまだサイトを開きっぱなしだ。ショッピくんは容赦なくスマホの画面を見る。…ああ！見ないでくれ。
「……キス…の心理………幼馴染………？」
いちいち読み上げなくていい。恥ずかしい、見られてしまった。ショッピくんは目を見開いて、何かを悟ったのか「……なるほどねえ、」と苦笑している。…流石ショッピくん、察しが早い。
「ゾムさん、キスしたんですね」
『………だからいちいち言わなくていいんよ……』
「ふは、あのゾムさんがかぁ〜。面白いことになってきたなあ」
悪戯に笑う彼。何楽しんでんの！と言うと笑いながらすみません、と言われた。…コイツ、舐めやがって。
「で、嬉しかったと」
『は、はあ！？』
「え？違いました？」
真顔でそう言ってくるものだから驚いて大きな声を出してしまった。…嬉しかった？私が、ゾムにキスされて？
『そんな訳………』
「素直になったらどうですか」
ショッピくんの目は至って真剣で。
私の気持ちは見透かされてしまった様だ。
「……自分の気持ち、整理できました？」
『…うん
………私、今までゾムの事幼馴染だ、としか思ってなかったの』
「…」
ショッピくんは黙って話を聞いてくれている。ああ、今なら何でも言えそうな気がする。
やっと自分の気持ちに整理がついた。
やっと自分の気持ちに蓋を閉めずに済むんだ。
そう思うと心が楽になる。
『それで、ゾムは人気者だから私とは不釣り合いだって思ってたの』
ゾムは人気者だ。クラスでも、学年でも。周りの友達はなんやかんや言ってみんないい人ばかりで、賑やかで楽しい人たちだ。
私はそんなゾムに惹かれていたのかもしれない。
『だからずっと自分の気持ちに蓋をしてきた
…でも、もう辞めようと思う
ちゃんと伝えようと思う
やっと気づくことができたの』
ごくり、と唾を飲み込む。
手に汗を握り、思い切って打ち明けよう。そうだ、大丈夫。ショッピくんはちゃんと受け入れて聞いてくれる。
『………私、ゾムが好きなんだって』
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マリアナ(プロフ) - めっっっっっちゃ好きです……zmさんの夢主と女の子に対するギャップとかが最高でもう心臓が締め付けられました……素敵な作品ありがとうございました…！！！！ (2022年8月27日 23時) (
レス) @page5 id: 0cfc9bf7e7 (このIDを非表示/違反報告)
える＠脅威推し - ベタだけど最高。尊い (2022年5月26日 2時) (レス) @page23 id: b73a7fac54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月麦 | 作成日時：2022年4月28日 18時
