どーも灰谷です【名探偵コナン】【東京卍リベンジャーズ】

ホームシック　※未成年飲酒は犯罪です ページ7

ガチャ、と無言で玄関ドアを開けて中に入る




初めは「ただいま帰りました」と一言かけていたけど、どうせ返事が返ってこないことを知ってからは言うのをやめた





「ただいま」そう言って家に帰ればソファに座った蘭ちゃんと兄ちゃんが「おー、おかえり」って言ってくれて、2人の間に飛び込んで一緒にピザを食べて、テレビ見て、お酒飲んで、眠くなったら順番にお風呂入って、ドライヤーし合って・・・





ああ、もう





『早く出てこないかなぁ』





こんなところ今すぐにでも出て六本木に帰りたい
3人の家に帰りたい
兄ちゃんたちのいる家に帰りたい





1か月くらい前に家を出てホテル暮らしをしようとしたら、不審に思ったのかホテルから警察に電話が行きそこから親戚にも伝わり「頼むからこれ以上迷惑をかけるな」と怒鳴られた





家にいても迷惑、家を出ても迷惑
もうどうしろって言うんだと腹が立ってその辺の絡んできた不良をボコボコにしたのは記憶に新しい





なんだか気分が沈んできて、制服のままカーペットの上に寝そべってそのまま目を閉じた






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ぱち、と目が覚めたのは午前10時





カーペットに横たわる身体を起こせば骨が鳴る





『今日土曜か・・・』





歯を磨いて顔を洗い、化粧をしてしわになった制服を脱ぎ捨てて私腹を着て外に出た





公園で遊ぶ大勢の子供を見ていると足元にボールが転がってくる






どこから、と転がってきた方向を見ると4人の小学生






「お姉さん、ボールとってー！！」






手を挙げる子供に向かって軽くボールを蹴ると「ありがとう！」とニコニコ






再びサッカーを始めたのを見ながら、近くのベンチに座った






たまにスマホをいじりながらボーっとしているとふと手元に影がかかる






スマホから顔を上げると目の前にいたのはさっきの子供たち






『何？』
「お姉さんも一緒に遊ぼう！」
『嫌だけど』






即答すると「ええ！」と驚かれた
いやこっちが「ええ！」である
なんで見ず知らずの、しかもこんな小さい子供とサッカーなんて






「あそぼーぜ！サッカー！」
『サッカー嫌いなの』





嫌いなわけじゃないけど諦めさせようと答える






「なら歩美たちもサッカーやめる！お姉さんとお話する！」
『ハァ？』





そう言って隣に座った女の子に思わず声が出る
懐かれるようなことした？

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