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彼女ーーアキさんは、章ちゃんの紹介で店に通ってくれるようになった人で、
見た目は��仕事の出来る綺麗なお姉さん��なのだけれど、
話してみるととても気さくで、ストレートな物言いも、たまに出る関西弁も、なんだか心地が良くて、
仲良くなるのに時間はかからなかった。
個人的に飲みに行くようになって、
「ほんまはね、ヤッさんに頼まれたの。
Aちゃんと仲良くなってきてくれ〜って。」
悪戯っ子みたいな笑顔で暴露した彼女にも、嫌な気持ちは芽生えなくて、
「でも、逆にヤッさんに感謝だわ。
こんな可愛い友達が出来たんやもん。」
ニコニコ無邪気に笑う顔がとても魅力的で、
「あたしこそ、アキさんを紹介してくれた安田さんに感謝しなきゃいけないですよね。」
本心でそう言えた。
そこから、
「ヤッさんはほんまにエエ奴だから、仲良くなって損はないと思うの。
多分女に不自由はしてないから、そんなガツガツ来ないと思うし、
一家に一台欲しいくらいの愛と癒しと慰めのヒーローだから！」
後半はもう訳の分からないセールストークだったけど、
彼女がそれ程に言う人ならば、そんなに警戒しなくてもいいのかな、と思えた。
「じゃあ、今度３人で飲みに行きましょうか。」
と気軽に言った時は、あたしはまだ知らなかった。
彼女の綴る長い長い恋の物語のことを。
そしてその影にもう一つ、ひっそりと綴られていたもう一つの物語があることを。
初めて三人で飲みに行く約束をした日。
指定されていた彼らの行きつけだという居酒屋に着くと、通された奥の個室で待っていたのは章ちゃんだけで、
「あっ、Aちゃん、いらっしゃい。」
店で会う時よりも、フニャンと力の抜けた笑顔と声で出迎えてくれた。
いきなりの二人きりの空間に多少なりとも気まずさを感じつつ、
「こんばんは。アキさんはまだなんですね？」
挨拶をしたあたしに、彼は大分と気まずそうな顔をして言った。
「ーーおん、アキはちょっと遅れると思うわ…」
その様子に、一瞬、仕組まれた？と疑ってしまったけれども、続く彼の言葉と表情から、それがただの自惚れた勘違いだということはすぐに分かった。
「ーー多分やけど…この流れやと、かなり荒れると思うねん…
覚悟して付き合ってあげてな？」
申し訳なさそうに眉を下げて言う彼の言葉の意味は良く分からなかったけれども、
今日はだいぶ飲む感じなのかな…
と受け止めておいた。
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まめまめた(プロフ) - まゆまゆさん» まゆまゆさん☆せっかくリクエストいただいたのに随分遅くなってしまってすみません(;´д｀)読んでいただけてヨカッタ〜( ´∀｀) (2020年5月31日 11時) (
レス) id: a925dd1186 (このIDを非表示/違反報告)
まゆまゆ(プロフ) - リクエストにお応えしてくれてありがとうございました。此方に感想失礼します。読みました。とてもお話が面白くてお二人の様子が可愛らしくてお話の中だけど幸せになって欲しいと思ってしまいました。これからも頑張ってくださいね。 (2020年5月30日 1時) (レス) id: 381d27e867 (このIDを非表示/違反報告)
まめまめた(プロフ) - 美波さん» 美波さん☆コメントありがとうございます！幸福論はいつもとテイストが違いシリアス強めな作品ですが、私自身も気に入っているお話なので、大好きを頂けてとっても嬉しいです( ´∀｀) (2020年5月22日 10時) (レス) id: a925dd1186 (このIDを非表示/違反報告)
まめまめた(プロフ) - まゆまゆさん» まゆまゆさん☆お返事遅くなってすみません(＞人＜;)横山君のお話、実は私も書きたかったのですが、もう話数がいっぱいでアップ出来ず…かと言って別の短編集に突っ込むのもいきなり過ぎるし…と困っております(;´д｀)どこかに置き場が出来たら書いてみますね！ (2020年5月22日 10時) (レス) id: a925dd1186 (このIDを非表示/違反報告)
美波(プロフ) - 初めまして。いつも作者さんの作品たくさん読ませていただいてたのですが、初めてコメントします！好きなお話沢山あるんですけど、このコトノハの幸福論が本当に大好きで何回も読み直してて、伝えずにはいられなくなりコメントさせてもらいました^ ^ (2020年5月22日 2時) (レス) id: 2630bc6126 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめまめた
| 作成日時：2019年12月14日 17時
