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「１０分くらいやから、歩ける？」
「うん、風が気持ちいいから、むしろ歩きたい。」
そう言って歩き出すと、指に絡まってきた体温。
「こっちやって。
家主より前歩いてどーすんのよ？行き先分かってへんやろ？」
先を歩こうとしたあたしを隣に引寄せて、だけど絡まった指はそのまま。
「あっ、見てぇ。
お月さん、まん丸やで！」
夜空を見上げて無邪気に喜ぶ横顔も、
「夜はちょっと冷えるなぁ。
寒ない？上着、貸そか？」
気遣うように覗き込んでくる少し心配そうな顔も、
「んー、お酒、何がええかなぁ。」
独り言みたいに呟きながら、ギュッギュと一定のリズムを刻むように強く握られる、繋がれたままの手も。
安田君の醸し出す空気が、
全部まるっと、
甘過ぎて混乱した。
今日初めて言葉を交わした安田君に、
失恋話を延々と語り尽くし、
今、恋人のように指を絡めて手を繋ぎ、
向かう先は、彼の家。
ーーこれ、一体どういう状況？？
「ちょっとコンビニ寄らしてなぁ？」
そう言われて立ち寄ったコンビニで、お酒やらおつまみやらを物色する安田君の横で、
お泊まりグッズを買うべきなのか迷っているあたしは、
やっぱりどこかで何かを間違えたのだろうか…
ーーまぁ、いいか。
こんなことも、たまにはあるさ、長い人生。
とか何とか、
結局は考えることを放棄して。
「ほな、改めてカンパーイ！」
安田君の家で缶ビールを掲げて、今度こそ素直に乾杯しちゃって。
相変わらず相槌上手な安田君にのせられて、またペラペラ思い出を語って。
無造作にベッドの横に立て掛けられていたギターから、お互いの好きな音楽の話になって、オススメ曲を聴かせあってみたり。
思いっきり飲酒運転でマリオカートをやって、小学生みたいに二人して白熱しちゃったり。
ーーまぁ、そんなこんなで楽しく、お酒がどんどん進んじゃって…
「ーー・・・」
カラカラに乾いた喉と、ズクンズクンと疼く頭を抱えて目覚めると、
腰に巻きつく腕の感触。
スピーッ…
と、平和な鼻笛が背中越しに聞こえてくる。
目の前のテーブルの上は空き缶だらけで、片付けもせずに寝てしまったのか…
と申し訳なく思いつつも、
そもそも途中からモヤのかかった記憶は、飲み終わりを思い出せない。
さて、、
あたしを抱き枕にしている彼に、
どんな顔をして��おはよう��と言うのが正解なのだろうか…
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まめまめた(プロフ) - yuki sさん» yuki sさん☆コメントありがとうございます！きゅんきゅんお届け出来て良かったです( ´ ▽ ` ) (2019年8月1日 10時) (
レス) id: 955d73cb24 (このIDを非表示/違反報告)
yuki s(プロフ) - 可愛かったです！きゅんきゅんしました (2019年7月31日 21時) (レス) id: 420ff5d14c (このIDを非表示/違反報告)
まめまめた(プロフ) - まあこさん» まあこさん☆読んでいただけて良かった〜リクエストにお応えして書くが初めてだったので、こんな感じでいいのかなぁ？と一人でドキドキしておりました(￣▽￣;) 楽しんでもらえたなら幸いデス(´∀｀=) (2019年7月29日 17時) (レス) id: 955d73cb24 (このIDを非表示/違反報告)
まあこ - 以前にリクさせて頂いた者です！書いて下さりありがとうございます！更新が上がってるのを見てもしや！とテンションが上がり、読ませて頂いて胸がドキドキして1人で悶えさせて頂きました！(笑)悶々とする安田くんほんとに最高でした！めちゃくちゃ嬉しいです！ (2019年7月29日 13時) (レス) id: 33083b39c7 (このIDを非表示/違反報告)
まめまめた(プロフ) - ブルームーンさん» ブルームーンさん☆いよいよ大阪はじまりますねっ！たーっぷり愛を受け止めてきてください(≧∀≦) ちなみに私は自分史上最高の席で受け取った愛の余韻からまだ抜け出せてません(〃ω〃)笑 (2019年7月27日 7時) (レス) id: 955d73cb24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめまめた
| 作成日時：2019年6月12日 10時
