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"ちゃんとここにおるから、ゆっくり休み。��
そんな優しい声と、熱を持った掌を優しく包み込む少し冷たい手の感触。
夢なのか現実なのか分からないそれに、涙が出るほどの幸せと安心を覚えていた。
目が覚めると、視界に映るのは少し見慣れてきたマキの部屋の天井で、
随分と楽になった体を起こして部屋を見渡しても、当然のように彼の姿はなかった。
(ーー夢、か…)
小さく落胆する心は、だけどどこかでやっぱり諦めていたのに、
ふと目に入った、ローテーブルの上に置かれたイチゴの盛られた器。
途端に、ドクンドクンと心臓の鼓動が体中に響きだした気がした。
ゆっくりとベッドから足を下ろして、立ち上がろうとした次の瞬間、
「おぉ、目ぇ覚めたか。
具合、どうや？」
ドアが開いて現れた彼は、
マスクで顔を半分隠しながらも、そのクリクリの目で真っ直ぐにあたしを見てそう言った。
それはどう見ても、夢でも幻でもない生身の彼で、
だけど正面からぶつかった視線があまりにも自然で、
昨日まで噛み合わなかった何かが、急に元通りになったようで…
彼がここにいると言うこと以上に、あたしはそれに戸惑った。
だけど、大分と熱の下がったあたしの頭は、
感情を処理するよりも先に、この状況を冷静に判断してしまうのだ。
「っ、こんなとこに居たら駄目でしょうっ！
移ったらどうするのよ！何のためにあたしが…」
口をついて出てくるのは、泣きたくなる程に可愛げのない言葉で、
その言葉を聞いた彼の眉頭がギュッと寄ったのを見て、ますます泣きたくなった。
「せやから、ちゃんとマスクしとるやろ。」
だけど、あたしの言葉を遮るようにそう言った彼の声が、
怒っていると言うよりも、
拗ねたような、不貞腐れたような響きだったから、
マスクで隠れた口元は、もしかしたら可愛らしく突き出されているのかも…
なんて、急に呑気に前向きなことを考えてしまう。
「ーーごめん、、マキが、呼んだんだよね…？
忙しいのに、迷惑かけて…」
そして今度こそ、素直に可愛げを失わずに、話をしようと思ったのに、
言いかけたあたしの言葉に、またギュッと寄った彼の眉頭。
だけど今度はその眉尻が、傷ついたように下がっていて、
相変わらずあたしを真っ直ぐに見る彼の目の色が陰ってしまったから。
きっとマスクの下で下唇を噛んでいるのだろう彼を、
あたしは一体どうしたら笑顔に出来るのだろう…
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まめまめた(プロフ) - 渡璃凛さん» 渡璃凛さん☆はじめまして！コメントありがとうございます！文才なんて恐れ多いっ( ；´Д｀)誤字脱字だらけののろのろ更新ですが、引き続きよろしくお願いします(^^) (2020年9月9日 13時) (
レス) id: a925dd1186 (このIDを非表示/違反報告)
渡璃凛(プロフ) - 初めまして！更新めっちゃ嬉しいです！その文才本当にリスペクトしております、、！更新頑張ってください！！ (2020年9月5日 14時) (レス) id: d9624783f4 (このIDを非表示/違反報告)
まめまめた(プロフ) - ブルームーンさん» ブルームーンさん☆パワーワード笑確かに！笑 (2020年7月13日 12時) (レス) id: a925dd1186 (このIDを非表示/違反報告)
ブルームーン(プロフ) - こんにちはm(_ _)m「章ちゃんの相方ちゃん」…なんてパワーワード…呼ばれたい…(ストーリーの主旨と離れててすみません) (2020年7月5日 22時) (レス) id: a475b78d7e (このIDを非表示/違反報告)
まめまめた(プロフ) - あーばるさん» あーばるさん☆コメントありがとうございます！他の作品も読んでいただいているとは、有り難し( ´∀｀)今のところ丸山さん出番少ないですが、ここから出番が増えますので、お楽しみいただけるようがんばります！ (2020年7月5日 19時) (レス) id: a925dd1186 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめまめた
| 作成日時：2020年1月28日 14時
