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そうやって忠義のマンションまで戻ると、玄関前で解けた手。
それをひどく寂しく感じるあたしには、きっと初めから無理な話だったんだな、と改めて思う。
そう、無理だって。
こんなに近づき過ぎた距離を、
慣れ親しんだ体温を、
知り過ぎてしまった優しさを、
全て無かったことにして、元通りの関係に戻ろうなんて。
「だーかーら、そんな寂しそうな顔するくせに、何で逃げようとするんよ？
ほんま、Aはヘタクソやなぁ。」
部屋に入って靴を脱ぐと、忠義はあたしの顔を覗き込んで、小さな子供を諭すような、だけど愛おしむような優しい微笑みを浮かべて、
またあたしの手を取って部屋の奥まで進んでいく。
ーーやっぱり忠義が悪い。
どう考えても、忠義が悪い。
「、、もう、その顔やめてよ…訳わかんなくなる…」
あたしの手を引く忠義の背中に向かって情けなく呟いたあたしに、
「ええなぁ、ソレ。
もっと訳わからんくなってよ？」
忠義は振り返って、少し意地悪そうに口の端を上げると、
そのまま強くあたしの手を引いた。
バランスを崩したあたしの体を受け止めるその胸の感触も、
感じる鼓動も体温も、
もう慣れたと言っていいくらいに馴染んだはずのもの。
だけど、こんな風に正面からこの腕に閉じ込められるのは初めてだから…
「っ、やだっ、、」
全力で、その胸を押し返した。
だって、妙に余裕な忠義に腹が立ったから。
そして、どう考えてもおかしなこの展開が怖かったから。
そんなあたしの抵抗が予想外だったのか、
「何でよ？」
頭の上から聞こえる忠義の声に、焦りの色を感じて、
あたしの抵抗を封じ込めるように強められた腕の力に、必死さを感じて、
そんな忠義に少しだけ安堵する。
「��何で��はこっちのセリフだしっ
っ、何で、こんな事するのよっ、、」
それでもまだ精一杯、忠義の胸を押し返しながら反論するあたしの声は、もう情けない程震えている。
訳わかんない
悔しい
どきどきする
苦しい
腹が立つ
嬉しい
グルグルぐちゃぐちゃ、頭と心に渦を巻くそんな感情達の根っこにあるものが何なのか、
本当はもうとっくに分かっている。
でも、それを認めてしまったら、もう戻れない。
もう、戻れないんだよ…
ーーねぇ？ちゃんと分かってるの？
だけど、見上げた先の忠義は、真っ直ぐにあたしを見て、きっぱりと言った。
「好きやからに決まってるやろ。」
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まめまめた(プロフ) - 渡璃凛さん» 渡璃凛さん☆はじめまして！コメントありがとうございます！文才なんて恐れ多いっ( ；´Д｀)誤字脱字だらけののろのろ更新ですが、引き続きよろしくお願いします(^^) (2020年9月9日 13時) (
レス) id: a925dd1186 (このIDを非表示/違反報告)
渡璃凛(プロフ) - 初めまして！更新めっちゃ嬉しいです！その文才本当にリスペクトしております、、！更新頑張ってください！！ (2020年9月5日 14時) (レス) id: d9624783f4 (このIDを非表示/違反報告)
まめまめた(プロフ) - ブルームーンさん» ブルームーンさん☆パワーワード笑確かに！笑 (2020年7月13日 12時) (レス) id: a925dd1186 (このIDを非表示/違反報告)
ブルームーン(プロフ) - こんにちはm(_ _)m「章ちゃんの相方ちゃん」…なんてパワーワード…呼ばれたい…(ストーリーの主旨と離れててすみません) (2020年7月5日 22時) (レス) id: a475b78d7e (このIDを非表示/違反報告)
まめまめた(プロフ) - あーばるさん» あーばるさん☆コメントありがとうございます！他の作品も読んでいただいているとは、有り難し( ´∀｀)今のところ丸山さん出番少ないですが、ここから出番が増えますので、お楽しみいただけるようがんばります！ (2020年7月5日 19時) (レス) id: a925dd1186 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめまめた
| 作成日時：2020年1月28日 14時
