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自力歩行をほぼ放棄したような酔っ払いを、どうにかこうにか彼の部屋まで連れて帰り、
その大きな体を適当にベッドに投げ出して、
「じゃあ帰るけど、鍵掛けなよ？
ーーって、まぁ無理か…」
ベッドの上でふにゃふにゃになっている酔っ払いを見下ろして、ほぼ独り言を呟くあたしも、実はかなり酔っていて、
それでも確かな帰巣本能が、家に辿り着くまではと必死で体内のアルコールを抑えていてくれている状態だった。
しまった、タクシー下で待たせておけばよかった。
ここからタクシー拾えるかな…
と現実的なことを考えながらも、足取りはどう頑張ってもフラフラとぎこちなかった。
それでも、忠義をベッドに投げ出した時に落としたバッグを拾い上げ、玄関に向かって歩き出した。
その時、あたしの右腕は突然強い力で後に引き寄せられた。
「っ、、？！」
何せこちらは足元の覚束ない酔っ払い。
突然のことに対応出来るはずもなく、体を捻るようにに後方に倒れ込んだ。
だけどそこにはいつの間にかベッドから起き上がっていた忠義の体が待ち構えていて。
「ーーあかん…帰らんといて…
最近、一人でよぉ眠れへんねん。
なぁ…一緒に寝てや…」
ギュッとあたしの体を腕の中におさめた彼は、まるで小さな子供が親にねだるみたいに、
不安げで、甘えた声で言った。
もし、この時あたしが酔っていなかったなら
もし、彼氏と別れたばかりでなかったなら
あたしはきっと、
��何甘ったれてるのよっ！
さっきまでほとんど寝てたくせに。
ハイ、オヤスミ〜��
と忠義の腕を振り払って、さっさと部屋を後にしていたのだろう。
だけどこの時のあたしは、
アルコール・失恋・働き過ぎ…諸々の要因によって、
寂しさとか、憤りとか、人恋しさとか、虚しさとかを胸いっぱいに抱えていたわけで。
忠義の体温が妙に心地良くて、
実は自分もぬくもりに飢えていたのだと気付かされて、
それに縋りたいと、本能が望んだ。
必死に押さえ込んでいたアルコールが、一気に体に、頭に、回った気がした。
ーーそう言えば、あたしも最近眠れなかったんだ…
別れた彼に未練はなかったが、一人きりの部屋で目蓋を閉じれば、
思い出したくも無いような場面や、後悔や反省が浮かんで、
あたしの眠りを妨げていたから。
気付けばあたしの腕は勝手に忠義の頭を抱きしめていた。
「ーーいいよ…」
閉じた目蓋の裏には、何も映らなかった。
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まめまめた(プロフ) - 渡璃凛さん» 渡璃凛さん☆はじめまして！コメントありがとうございます！文才なんて恐れ多いっ( ；´Д｀)誤字脱字だらけののろのろ更新ですが、引き続きよろしくお願いします(^^) (2020年9月9日 13時) (
レス) id: a925dd1186 (このIDを非表示/違反報告)
渡璃凛(プロフ) - 初めまして！更新めっちゃ嬉しいです！その文才本当にリスペクトしております、、！更新頑張ってください！！ (2020年9月5日 14時) (レス) id: d9624783f4 (このIDを非表示/違反報告)
まめまめた(プロフ) - ブルームーンさん» ブルームーンさん☆パワーワード笑確かに！笑 (2020年7月13日 12時) (レス) id: a925dd1186 (このIDを非表示/違反報告)
ブルームーン(プロフ) - こんにちはm(_ _)m「章ちゃんの相方ちゃん」…なんてパワーワード…呼ばれたい…(ストーリーの主旨と離れててすみません) (2020年7月5日 22時) (レス) id: a475b78d7e (このIDを非表示/違反報告)
まめまめた(プロフ) - あーばるさん» あーばるさん☆コメントありがとうございます！他の作品も読んでいただいているとは、有り難し( ´∀｀)今のところ丸山さん出番少ないですが、ここから出番が増えますので、お楽しみいただけるようがんばります！ (2020年7月5日 19時) (レス) id: a925dd1186 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめまめた
| 作成日時：2020年1月28日 14時
