顔に書いてある ページ6
side 丸山
僕の顎にそっと触れたその指先は、瞬間で離れて行って、
そのままカウンターの上に置いた沢山のお土産たちを見つめるように俯いたまま固まってしまったキミ。
カウンター越しに僕より20センチほど低い位置にあるつむじを見つめる僕。
ーー何やろう、この時間。
けど、不思議と居心地は悪くなくて、
さっき崩れかけてしまった僕の表情筋を整えるのに丁度ええし。
久しぶりの店内をぐるりと見回しては、またキミのつむじに戻ってくる。
そんなんをしばらく続けていたら、パッと上げられたキミの顔。
ばっちし視線がゴッツンコしてもうて、
キミの表情に、瞳に、驚いた。
てっきりキミも、崩れかけたもんを整えるために下向いとるんやと思ってたから。
「ーー何ちゅうお顔、してますの？」
思わずその頬に手を伸ばしてしまったのも仕方がないと思う。
僕やなくても、きっとそうするで？
「ーー好きって、言ってもいいですか…？」
少し低めの落ち着いたその声は、
いつも通りの心地良い音程を保ちつつ、
少しだけビブラートが掛かったように揺れていた。
ーーうん、言わんでも、
もう顔に書いてくれてますやん。
いつもはクールに僕を見据える目は、水分過多で表面がユラユラしていて、
絶妙な角度で下から見上げてくるし。
ホッペは可愛らしく上気して、
そのピンク色は明らかにお化粧のせいと違いますやん？
「ーーごめんなさい…
あたしやっぱり、普通に丸山さんに逢いたかったし、寂しかったし、会えない間に、勝手に育てちゃってました…」
��何を育ててたん？��
なんて聞くほどつまらん男ではないつもりやけど、
「ーー何で��ごめんなさい��なん？」
僕への気持ちを育つことを謝るキミは、
やっぱり丁度ええ。
僕を否定しないキミの優しさも、
自分を否定してしまうキミの弱さも、
��僕��を肯定出来ない僕を包み込むから。
「踏み込まない、覗くだけって約束したのに、前よりも好きになってるから…
狡くて、弱くて、面倒くさい丸山さんが、やっぱり好きなんです…」
こんな申し訳なさそうに��好き��って言われたん、初めてやわ。
ごめん、は僕の方や。
僕はキミみたいに優しくないから、
キミの気持ちを一方的に搾取しておいて、
お返しもせんと、
ただ一人で勝手に満たされて、
そうして最も卑怯な言葉を吐き出した。
「ありがとう。」
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ショーン(プロフ) - ですよねー。私すっごく好きで何回も読み返してます。続きを…最近のまるちゃんの行動を混じえての続きお願いします！ (3月11日 20時) (
レス) id: 6613e9a14e (このIDを非表示/違反報告)
月(プロフ) - 続きが気になります！これで完結なのでしょうか…？ (3月11日 5時) (レス) @page21 id: a4d40f877c (このIDを非表示/違反報告)
navybluemoon160(プロフ) - ありがとうごいます！嬉しいです！感激です！本当に楽しみなんです。ゆっくりでいいです。お願いします！今の関ジャニ∞の関係もいいですよね。あ〜なんか嬉しすぎて言葉に出来なくて…たくさん語り合いたいです。気持ち悪いですね(笑)ごめんなさい(笑) (2019年12月15日 21時) (レス) id: fbce4f53cf (このIDを非表示/違反報告)
まめまめた(プロフ) - navybluemoon160さん» navybluemoon160さんのコメントのおかげでこちらを久しぶりに更新するきっかけになりました！のんびりやっていきますので、お付き合いください( ´∀｀) (2019年12月15日 21時) (レス) id: 955d73cb24 (このIDを非表示/違反報告)
まめまめた(プロフ) - ブルームーンさん» ブルームーンさん☆沢山の愛をくれるエイトさん達に対抗して、あっちもこっちも頑張ってみました笑 (2019年12月15日 21時) (レス) id: 955d73cb24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめまめた
| 作成日時：2018年9月25日 22時
