ほぼ一目惚れ ページ3
うちのオバアが営む沖縄料理屋の常連さんだった章ちゃんとの付き合いは、かれこれ10年。
当時就活も終え、暇を持て余した大学生だったあたしは、大のオバアっ子なこともあり毎日のようにオバアの店に手伝いに行っていた。
オバアの店の常連さんは皆、オバアとオバアの料理が大好きな優しい人たちばかりで、あたしはそんな彼らのことが大好きだった。
そして章ちゃんもその中の一人。
年も近くて人懐っこい彼と仲良くなるには時間はかからなかった。
四年前にオバアが亡くなって店は畳んでしまったが、
オバアの味恋しさか、
はたまた単なる友情か、
章ちゃんとの交流は未だに続いている。
そして三年前、あたしと信五を巡り合わせたのは、他ならぬ彼であった。
『友達にもオバアの味、食わせてやりたいんやけど、一人連れてってもええ？』
オバアの味が恋しいと駄々をこねる章ちゃんのために不定期で開催される��沖縄料理の会"
と言う名の、単なる��泡盛とオリオンビールを飲む会��に、スペシャルゲストとして招かれたのが信五だった。
「急に知らん奴連れて来られて困ったやろ？
すまんかったなぁ。
コイツ、普段フワッフワとしとるくせに、変なとこ強引やねん。」
章ちゃんの頭をどつきながら本当に申し訳なさそうに登場した信五は、何となくテレビで見たことがあった人だった。
章ちゃんがアイドルをしていることは知っていたけれど、芸能人に興味のないあたしにとって、章ちゃんはあくまで"オバアの店の常連のお兄ちゃん"だった。
「そっか…忘れてたけど、章ちゃんって芸能人だったっけ。」
ボンヤリと呟いたあたしに、
「ほぇ？忘れとったん？」
ポヤポヤと笑う章ちゃんの隣で、
「お前はオーラ消し過ぎやねん！
もうちょこっと芸能人らしくせぇ！」
なんて言いながら、がっつり八重歯を覗かせながら楽しそうに笑うその顔に、何故だか分からないけれど乙女スイッチがオンになる音が聞こえた。
はっきり言って、好みの顔ではなかったし、
更にはあたしが好きになるダメ男とはかけ離れた、自立した内面。
全くもって今まで好きになった人達とはかけ離れたタイプの信五に、何故一目惚れにも近いような落ち方をしたのかは、未だに謎。
きっと、一生分からない。
分かっているのはただ一つ。
やつぱりあたしにはダメ男がお似合いで、
信五にはあたしじゃない人がお似合いだということ。
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まめまめた(プロフ) - colorfulcrayon2さん» colorfulcrayon2さん☆初ホロリとは、嬉しいコメントありがとうございます(*´∀`)せひとも全作品制覇してもらえたら嬉しいですっ♪ (2019年5月29日 13時) (
レス) id: 955d73cb24 (このIDを非表示/違反報告)
colorfulcrayon2(プロフ) - まめまめたさんの小説を今片っ端から読んでます☆全部胸キュンで、メンバーさんの表現も上手で楽しませていただいてます！ありがとうございます(*^^*)そして、茄子さんでまさかの初ホロリ涙してしまいました！！！素敵茄子さん、ありがとう！！！ (2019年5月27日 22時) (レス) id: bd237a513f (このIDを非表示/違反報告)
まめまめた(プロフ) - くみみさん» くみみさん☆はじめまして！数あるお話の中からこちらに目を留めて頂きありがとうございます(^^)号泣なんて、光栄な(*´∀｀*)他の作品にも是非遊びにきてください☆ (2019年5月18日 19時) (レス) id: 955d73cb24 (このIDを非表示/違反報告)
くみみ(プロフ) - はじめまして(^^)通りがかってこちら読ませていただきました。もう……号泣でした（笑）わたしのすきなコンビでしたのでなおさらかも知れません。他の作品も少しずつ読ませていただきますね！ (2019年5月18日 18時) (レス) id: ad06171a54 (このIDを非表示/違反報告)
まめまめた(プロフ) - まっきーさん» まっきーさん☆大遅刻のクリスマスプレゼント受け取ってもらえてよかったです〜(´∀｀)私の妄想の化身の章ちゃんサンタでした笑 (2018年12月27日 12時) (レス) id: 955d73cb24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめまめた
| 作成日時：2018年3月8日 10時
