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結構いい値段のした4号サイズのクリスマスケーキは、箱を開けてみたら思いのほか小さくて、
「これなら一人でも食べれちゃうよ…」
思わず呟いたあたしに、
「俺は一口でええから、A好きなだけ食べ？」
甘ったるい笑顔で言ってくれる章ちゃんは、どこまでも天使でサンタで、もしも恋人にしたら毎日溶けるほど愛してもらえるんだろうな…
なんて思いつつも、
「阿呆、どー見ても二人分や！」
なんて言ってキッチリ二等分にして、
「おっ、なかなか旨いなぁ。」
って満足気に八重歯を見せて笑う顔を想像して苦しくなってしまう自分は、
やっぱりどうしようもない。
24時を過ぎて、イブからクリスマスに変わった頃、
「A、明日から仕事やろ？」
そろそろ帰るな？と腰を上げた章ちゃんを見上げたあたしは、さぞやら情けない顔をしていたのだろう。
「そんな顔せんと、早よ寝な、サンタさんも来てくれへんで。」
悪戯っ子のように笑って、またあたしの頭に優しく触れて、帰っていった優しいサンタ。
シャンパンのボトルとケーキの箱を片付ければ、いよいよクリスマスの魔法は解けて、明日からまた一週間が始まると言う現実が待っているのみ。
それなのに、ベッドに潜り込んで目を閉じてみても、浮かんでくるのは明日のスケジュールではなくて…
意地を張って一人で取りに行った指輪は、ニヶ月前に二人で選びに行ったもの。
「ここなら人目気にしんとゆっくり選べるて。」
知り合いに教えてもろた、と得意気に連れていかれた宝石店は、あたしには敷居が高過ぎるお店で、セキュリティも接客応対も素晴らしいの一言だった。
その雰囲気にも、店員さんから勧められるどう見ても分不相応な指輪達にも、恐縮するばかりのあたしを急かすことも呆れることもせず、
「出来るだけシンプルで、邪魔にならへんデザインのやつ、見せてもらってええですか？」
店員さんに丁寧に伝えてくれて、
「ほれ、コレとかええやん。」
ちゃんと一緒に選んでくれた。
ーーそんな大切な指輪なのに…
ベッドから起き上がって、持ち帰ってきたまま開けもせずに引き出しにしまい込んだ指輪の箱を取り出した。
「ーーごめんね…」
たとえその手で渡して貰えなくても、あの日二人で選んだ信五からの大切で特別なプレゼント。
それをクリスマスイブに受け取れたんだから…
『受け取ってきたよ。ありがとう。』
やっと送ったメッセージ。
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まめまめた(プロフ) - colorfulcrayon2さん» colorfulcrayon2さん☆初ホロリとは、嬉しいコメントありがとうございます(*´∀`)せひとも全作品制覇してもらえたら嬉しいですっ♪ (2019年5月29日 13時) (
レス) id: 955d73cb24 (このIDを非表示/違反報告)
colorfulcrayon2(プロフ) - まめまめたさんの小説を今片っ端から読んでます☆全部胸キュンで、メンバーさんの表現も上手で楽しませていただいてます！ありがとうございます(*^^*)そして、茄子さんでまさかの初ホロリ涙してしまいました！！！素敵茄子さん、ありがとう！！！ (2019年5月27日 22時) (レス) id: bd237a513f (このIDを非表示/違反報告)
まめまめた(プロフ) - くみみさん» くみみさん☆はじめまして！数あるお話の中からこちらに目を留めて頂きありがとうございます(^^)号泣なんて、光栄な(*´∀｀*)他の作品にも是非遊びにきてください☆ (2019年5月18日 19時) (レス) id: 955d73cb24 (このIDを非表示/違反報告)
くみみ(プロフ) - はじめまして(^^)通りがかってこちら読ませていただきました。もう……号泣でした（笑）わたしのすきなコンビでしたのでなおさらかも知れません。他の作品も少しずつ読ませていただきますね！ (2019年5月18日 18時) (レス) id: ad06171a54 (このIDを非表示/違反報告)
まめまめた(プロフ) - まっきーさん» まっきーさん☆大遅刻のクリスマスプレゼント受け取ってもらえてよかったです〜(´∀｀)私の妄想の化身の章ちゃんサンタでした笑 (2018年12月27日 12時) (レス) id: 955d73cb24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめまめた
| 作成日時：2018年3月8日 10時
