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新一が何を言いたいのかやっとわかった私は、うーん、と少し考えた後に答えを出した。


「最初はつらかったよ?でもね、今はあの人が無事で居るだけでいいかなって思ってるんだ。もしお腹すかせて帰ってきたらすぐにどうぞって出してあげたいの。」
「アンタ本当にそれでいいのかよ……」

真剣に心配されているのが良く分かる。でも、私に出来ることといえばそれくらいしかないのだ。

「わかった。Aさん、今日もちゃんと降谷さんに飯作ってあげてください」
「え?」

何か新一の中で纏まったのか、レモンパイをすぐに口の中に収めてしまい、そのまま荷物を持って帰ろうとした。

「俺、正直アンタの力になれてるのか不安だったんだ。博士のとこに泊まった日以来特別何もしてやれてねーんじゃないかって」

そんな事を考えていたのか、と新一の予想外の言葉に驚く。

「探偵の名にかけて、困っている依頼人を必ず助けてみせます」


そう言った新一は人を惹き付けるような真っ直ぐな目をしていた。


________________________________________________


風見に押しに押され結局仕事が片付いてしまい、特に警察庁に残る必要の無くなった降谷は彼女のいる自宅に帰るかどうか悩んでいた。

「ねえ、お兄さん今一人?良かったら一緒に飲みに行かない?」

短いスカートを履いた女性2人が降谷に誘うような目でそう言う。
降谷は面倒臭いと思いながらも笑顔で断ろうとする……が、その行動は横から入ってきた青年によって阻止された。

「すみませんお姉さん達。この人俺と約束してるんですよ」

そう言った新一を降谷は丸い目をして見た。
女性達は「え〜」と残念そうに、それでも甘い声を出した。

「行きましょう」

しかし、新一はその声も気にせずに降谷の腕を引っ張って早足でその場を去った。


「ちょ、し、新一君!!」

どこに連れていくつもりだ、と新一を止めるように降谷は自身の足に力を入れて立ち止まる。それと同時に新一は降谷に振り返る。降谷は予想外の新一の表情にさらに目を見開いた。


「降谷さん、今日はちゃんと家に帰ってください」

新一の怒った顔など、殆ど見た事が無かった降谷はゴクリ、と唾を飲み込んだ。

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*柚木*(プロフ) - にゃーのまるさん» ありがとうございます。続きも頑張って書いていきますので応援よろしくお願いします! (2018年4月2日 10時) (レス) id: 4d1a807fc3 (このIDを非表示/違反報告)
*柚木*(プロフ) - nanoka(*´∀`)さん» お返事遅くなり申し訳ありません。嬉しいお言葉ありがとうございます (2018年4月2日 10時) (レス) id: 4d1a807fc3 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーのまる(プロフ) - 主人公の恋がなかなか叶わないのって夢小説だと少ない方なのでそれプラスキャラ作りが固まっていて引き込まれるストーリーで良かったです。 (2018年4月2日 4時) (レス) id: 4d95e3749f (このIDを非表示/違反報告)
nanoka(*´∀`)(プロフ) - 凄く、心撃ち抜かれました← これから好きになってくやつですね!!すごい好きです!続き、首長くして待ってます!! (2018年3月28日 23時) (レス) id: 3399c25298 (このIDを非表示/違反報告)
*柚木*(プロフ) - ひゆめさん» いつもありがとうございます〜!頑張ります(^^) (2018年3月24日 2時) (レス) id: 4d1a807fc3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*柚木* | 作成日時:2018年3月8日 22時

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