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「ねえ、今度うちの父の誕生パーティーに参加しない?」
「えっ……でも、私なんかが?」
「なんで?Aさんは確かにライバルだけど大切なお友達だもの」
ニコリと笑う彼女に何か企んでいるような様子は無かったが流石に千景の家族にまで関わってしまうことには少々気が引けた。私は降谷の狙いは彼女自身ではなく、その身の回りの人物だと考えている。もしかしたらパーティーにもその人物は参加するのかもしれない。
「行けない理由でもあるの?」
「い、いやそういうわけじゃないんだけど」
「じゃあ決まりね!」
降谷に言った方がいいかもしれないと思ったが、絶対に行かせてもらえないだろう。
内緒にしておこうと思いながら彼女と約束を括り付けた。
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パーティーというものに参加するのは初めてだった。着慣れないレンタルのフィット&フレアのパーティードレスを身にまとい、メールアプリの指示通りにホテルのパーティー会場内を移動すると、いつもより更に可愛らしい化粧で着飾った千景がこちらに手を振っていた。
「Aさん素敵!来てくれてありがとう」
「こちらこそ招待ありがとう」
「父に紹介するわね」
そう言って連れられた先にはいかにもお金持ちという風貌のスマートな男性がいた。若々しいその見た目からはとても大学生の娘がいるとは思えない。
「この人がAさんよ」
「ああ、娘がいつもお世話になっています。千景の父の原田拓人です」
男性の笑顔に周りの女性達は皆ほうっと見とれていた。
「こちらこそ千景さんにはいつもお世話になっております。本日はお誕生日おめでとうございます」
「ありがとう。今日は楽しんでいってくれたまえ」
原田拓人に挨拶を済ませると千景は食事を食べようと進めてきたので、軽く皿に盛って食べる。特にローストビーフは絶品で、口の中でとろけそうだ。
「シャンパン2つお願いします」
千景が呼ぶとメガネのウェイターはこちらに近づいてくる。千景にひとつ、そして私にグラスを渡す、というところで男性の動きがピタリと止まった。
首を傾げると、メガネの男性はハッとしてそのまま私の手にグラスを渡した。
「何だったんだろうね」
「さあ……」
千景も不思議に思ったようだが、彼女はすぐに笑顔に戻り、パーティーを楽しもうと私に言った。
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*柚木*(プロフ) - にゃーのまるさん» ありがとうございます。続きも頑張って書いていきますので応援よろしくお願いします! (2018年4月2日 10時) (レス) id: 4d1a807fc3 (このIDを非表示/違反報告)
*柚木*(プロフ) - nanoka(*´∀`)さん» お返事遅くなり申し訳ありません。嬉しいお言葉ありがとうございます (2018年4月2日 10時) (レス) id: 4d1a807fc3 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーのまる(プロフ) - 主人公の恋がなかなか叶わないのって夢小説だと少ない方なのでそれプラスキャラ作りが固まっていて引き込まれるストーリーで良かったです。 (2018年4月2日 4時) (レス) id: 4d95e3749f (このIDを非表示/違反報告)
nanoka(*´∀`)(プロフ) - 凄く、心撃ち抜かれました← これから好きになってくやつですね!!すごい好きです!続き、首長くして待ってます!! (2018年3月28日 23時) (レス) id: 3399c25298 (このIDを非表示/違反報告)
*柚木*(プロフ) - ひゆめさん» いつもありがとうございます〜!頑張ります(^^) (2018年3月24日 2時) (レス) id: 4d1a807fc3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*柚木* | 作成日時:2018年3月8日 22時