19 ページ19
｢こ、告白したァ！？｣
突然の大声にザワっとオシャレなカフェの店内にどよめきが広がる。それに気づいた新一は慌てて座った。
｢勢い余って……つい……｣
｢ついって…………Aさんってすげぇな｣
全然嬉しくないがお礼を言うと、新一はため息をついてアイスコーヒーをストローでかき混ぜた。
｢そんで？降谷さんはなんて言ったんですか？｣
｢……何も｣
｢は？｣
そう、降谷は何も言わなかった。
私が告白をした後、目を丸くして数秒フリーズしていた。しかし降谷でも流石に動揺はしていたのだろう、そのまま何も言わずに準備をした降谷は仕事へ行こうと玄関のドアを開けようとしたが鍵が閉まったままでそのままドアに頭をぶつけていた。
｢まあでも伝わったんじゃないですか、本気だってことは｣
｢…………うん｣
その後も、ああしたらどうだこうしたらいいんじゃないかと意見を出し合ってその場はお開きにしようとなった。伝票を持って会計をする。
｢いいですよ、自分の分くらい払います｣
｢いいのいいの、依頼料だと思うと安いくらいだから｣
会計を済ましたあとも何度もお礼を言ってくれる新一に苦笑いしながら店を出ると、二人して足がピタリと止まった。
｢…………新一君？｣
｢ふ……あ、安室さん｣
店を出たところで降谷とバッタリ会ってしまった。しかもお隣にいるのはあの時の女性だ。まあ仲がよろしいことでまた二人は腕を組んでおられる。
安室さんって？という視線を新一に送ると後で説明すると目で訴えられる。
｢透、知り合い？｣
は！？何が透だ！ふざけんじゃねえぞ！！
声にこそ出さないが汚い言葉が浮かび上がってくる。今自分はどんな顔をしているのだろうか、新一は私の顔を見るとひっと小さく声を出した。
｢ああ、久しぶりに会ったんだ｣
｢へ〜、初めまして透の彼女の原田千景です｣
初めまして、そこにいる透の妻です♡……って言えるか！！
降谷は関わるなと言わんばかりの顔をしている。咄嗟に左手を隠して、お望み通り新一の腕を掴んで無理矢理降谷達に背を向けて歩かせる。
｢ちょ、Aさん！｣
｢何あれ、感じ悪くない？｣
｢…………｣
私は腸が煮えくり返るくらいに怒りを感じていた。
____________
原田千景と名前被ってる方いらっしゃったらすみません(ｰｰ;)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 611人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
*柚木*(プロフ) - にゃーのまるさん» ありがとうございます。続きも頑張って書いていきますので応援よろしくお願いします！ (2018年4月2日 10時) (
レス) id: 4d1a807fc3 (このIDを非表示/違反報告)
*柚木*(プロフ) - nanoka(*´∀｀)さん» お返事遅くなり申し訳ありません。嬉しいお言葉ありがとうございます (2018年4月2日 10時) (レス) id: 4d1a807fc3 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーのまる(プロフ) - 主人公の恋がなかなか叶わないのって夢小説だと少ない方なのでそれプラスキャラ作りが固まっていて引き込まれるストーリーで良かったです。 (2018年4月2日 4時) (レス) id: 4d95e3749f (このIDを非表示/違反報告)
nanoka(*´∀｀)(プロフ) - 凄く、心撃ち抜かれました← これから好きになってくやつですね！！すごい好きです！続き、首長くして待ってます！！ (2018年3月28日 23時) (レス) id: 3399c25298 (このIDを非表示/違反報告)
*柚木*(プロフ) - ひゆめさん» いつもありがとうございます〜！頑張ります(^^) (2018年3月24日 2時) (レス) id: 4d1a807fc3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：*柚木* | 作成日時：2018年3月8日 22時
