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結婚式をしない、というのは降谷からの唯一のお願いだった。両親は最初は反対したものの、彼の仕事内容上の都合ということだったので私も彼には反対するつもりはないと意思を伝えたところ渋々といった感じで何とか納得して貰えた。

しかし母は写真だけは撮らせてくれ、と降谷に頼んだ。その話を降谷はこれ以上断ることは失礼にあたる、といって承諾した。

写真は入籍する日に、つまり今日である。ウェディングドレスは母と共に選んだもので、女性が憧れるのも無理もないその美しさにまるで着ているというよりは着られているような感覚で少々恥ずかしかった。

「綺麗ですよ」
「そうですかね、ありがとうございます」

降谷に褒めてもらえた事に浮き足になりながらもカメラマンの指示通りにまずは二人で写真を撮る。
白のタキシード姿の降谷は誰が見てもこの人の隣に立ちたいと思ってしまうほど素敵でその隣に立つ人が私だということに未だに夢ではないかと疑ってしまう。

「奥さん緊張しすぎですよ!」
「大丈夫、リラックスです」

降谷に手を握られ、余計に平常な気持ちになれるわけがない、と思いながらもなんとか写真を撮り終える。今度は父と母も入れた家族写真。母は黒留め袖で父はモーニングコートという定番の服装だ。
家族写真はあっさりと撮り終えることができ、父と母は改めて私の姿を見て瞳に涙を浮かばせていた。
母は涙脆い人だが父も泣いてくれるとは思っていなかったので、ついつられて私も涙が出てきた。

今までありがとう、その気持ちを胸に両親と抱き合った。





しかし、降谷がこの時笑顔でも、感動でもない全く無の表情をしていたことにその場にいた人たちは誰も気づくことは無かった。

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*柚木*(プロフ) - にゃーのまるさん» ありがとうございます。続きも頑張って書いていきますので応援よろしくお願いします! (2018年4月2日 10時) (レス) id: 4d1a807fc3 (このIDを非表示/違反報告)
*柚木*(プロフ) - nanoka(*´∀`)さん» お返事遅くなり申し訳ありません。嬉しいお言葉ありがとうございます (2018年4月2日 10時) (レス) id: 4d1a807fc3 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーのまる(プロフ) - 主人公の恋がなかなか叶わないのって夢小説だと少ない方なのでそれプラスキャラ作りが固まっていて引き込まれるストーリーで良かったです。 (2018年4月2日 4時) (レス) id: 4d95e3749f (このIDを非表示/違反報告)
nanoka(*´∀`)(プロフ) - 凄く、心撃ち抜かれました← これから好きになってくやつですね!!すごい好きです!続き、首長くして待ってます!! (2018年3月28日 23時) (レス) id: 3399c25298 (このIDを非表示/違反報告)
*柚木*(プロフ) - ひゆめさん» いつもありがとうございます〜!頑張ります(^^) (2018年3月24日 2時) (レス) id: 4d1a807fc3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*柚木* | 作成日時:2018年3月8日 22時

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