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4話 ページ5

高木刑事と話していた眼鏡の少年は
声を一層低くさせ、顔を強ばらせた。


「被害者の身元の確認が取れないだって…!」


「あ、ああ。しかも、近所の方の証言と、
現場の状況がどうも食い違っているんだ。
その人によると、確かに銃声らしき音を
"二発"聞いたって言ってるんだけど…。」


「……現場からは"一発"分しか見つかって
いないんだね。しかも、血痕や指紋など
証拠になりそうなものは
欠片すら検出されない…」


眼鏡の少年の言葉に、高木刑事は
息を呑んで そうだよ と答えた。

証拠となりそうなものは被害者の
左下腹部から出てきた銃弾と
その被害者の証言のみ。
しかし、その被害者すら身元の確認が取れず
記憶が混乱していると見て取れる。

警察側は、一応殺 人として捜査している
ようだが…


眼鏡の少年には、警察の方々とは違う
焦りが、心の内にあった。


先程、二発の銃声を聞いたと言う
近所の方に話を聞いてきた眼鏡の少年は
とある証言より、恐怖と不安。
そして、怒りが隠しきれていない。


その証言は、
「黒い高級車が通り過ぎるのを窓から見た」
というものだった。


何事もなかったかのように、奴らは現れ消える。


こんな現場細工が出来るのは、奴らしかいない。
眼鏡の少年の身体を小さくしてしまった
黒ずくめの組織しか、いないのだ。


被害者の人の身元の確認が取れないのも
頷ける。

もし、奴らの仲間だったなら…


そこまで考え、眼鏡の少年は
くるっと来た方向へ体を回した。


「ありがとう高木刑事!」


「え、ちょっとコナンくん!
そっちは病棟…」


身のこなしが軽い子供にはついていけず、
言葉を言い終える前に眼鏡の少年に
走って行かれてしまう。
ふう、と溜息をついた高木刑事は
事情聴取した時にとったメモ帳に
目をやり、また一つ、前より大きな
溜息をついた。

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設定タグ:名探偵コナン , 降谷零 , 赤井秀一   
作品ジャンル:アニメ
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花音(プロフ) - いえいえ大丈夫です(* ´ ▽ ` *)無理しない程度に頑張ってください(*≧∀≦*) (2018年7月4日 13時) (レス) id: 9c91fd3a1d (このIDを非表示/違反報告)
酸化銅(プロフ) - 花音さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。最近ペース落ちてて申し訳ありません。頑張ります! (2018年7月3日 21時) (レス) id: 7ccb4bdc66 (このIDを非表示/違反報告)
花音(プロフ) - 面白いです!更新楽しみにしてます!! (2018年7月3日 5時) (レス) id: 9c91fd3a1d (このIDを非表示/違反報告)
酸化銅(プロフ) - 蒼さん» 感想ありがとうございます。初めて作品を作るので至らない部分があるとは思いますが、どうぞよろしくお願いします! (2018年6月24日 10時) (レス) id: 7ccb4bdc66 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 初めまして作品とてもよかったです。今後の展開がどのようになるのか気になるので続き楽しみにしています。 (2018年6月24日 9時) (レス) id: 0cf1ca60f5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:酸化銅 | 作成日時:2018年6月22日 22時

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