l'aile (ページ7)

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jh「びっくりした…あ、服、」

「すみません、しっかり前見てなくて… 」

ジョンハンさんの視線につられて自分の胸元を見ると、がっつり掛かったジョンハンさんの持っているコーヒー。2人して私の服を見つめるという気まずすぎる謎の空間ができあがる。

その空間を破るべく先に声を上げたのはジョンハンさんだった。

jh「 …すみません」

苦虫を噛み潰したような顔で謝るジョンハンさんに何故か笑いが込み上げてきて、思わずふふ、と声を漏らすとジョンハンさんは…笑うところあります？とまた顔を顰めた。

「ふふ、いや、ちょっと面白くて…あ、服なら大丈夫ですよ」

jh「はあ、そうですか…いや、さすがに申し訳ないので弁償くらいはさせて下さい」

「いやいや、弁償してもらうような服でも無いので… 」

お互い引くに引けずいやいや、でも…とキリがつかずにいると、ジョンハンさんがじゃあ、と声を上げた。

jh「そこの自販機で何か飲み物でもご馳走させて下さい」

…あ、それは普通に嬉しい、かも

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ガコンッと音を立てて落ちたカフェラテを取り出して私に差し出すジョンハンさん。

「すみません、わざわざ… 」

jh「いえ、こちらこそ。…すみません」

「服ならほんとに気にしないでください…！」

jh「いや、それもだけど… 」

と口ごもったジョンハンさんに、ああ、熱愛のことだなとすぐに気がつく。まさかジョンハンさんからその話題を振られるなんて、と思わず体が固着する。

いや、普通なのかもしれないけれど…ジョンハンさんはかなり私のことを警戒しているような気がしていたから。

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