雪の降る病院８

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向井side





ふっかさんの心臓は



一回のショックじゃ戻らへんかった。





阿「ふっか〜？しんどいね、がんばれ〜！、、、」





必死に体を使って胸を押し込む阿部先生。




緊張と不安が病室内を張りつめる。









、、ふっかさん、、、まだ逝ったらあかん、、、



、、、その人らの為生きとる訳ちゃうけど



、、いろんな人悲しむて、、、、



、、友達も、、家族も、もちろん俺らも、、、







、、神様、


、、、こんなにたくさんの人を楽しませてきた子、、



、、まだ連れてかんといて下さい、、、









胸がギューっと締め付けられる。


今にも潰れてしまいそうなくらい。









向「っっふっかさん、、戻っておいで！」






先生が必死に圧迫する音でかき消された俺の言葉。









ちゃんと届いたってことやろか？






次のショックでやっと戻ってきた。









阿「、、、戻ったっ、、、、

、、、、っよかったー、、、」







前髪を汗で湿らせた先生が呟いたそれ。




もちろん、俺も同じや。









ほんとに帰ってきてくれて良かった。







この状況で戻ってきたり、


お星さまになった子を何人も見送ってきたけど


いつになっても慣れへん。




いや、慣れたらあかんのやろな。








でも助かった後は毎回思うねん。







生きててくれてよかった。





勉強も運動もなんもできへんくても


生きててくれるだけで十分って。








でも数週間後には

はよ寝ぇとかいってんねやろな笑




俺単純やな。笑





でも本当は

ずっと笑顔で生きといてくれたら十分やで。

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