_ ページ2
C.yuri side
.
ピロティに張り出されたクラス分けを頼りに
2-Aの教室へ向かい扉の前で一呼吸。
扉をそーっと開けたら、
誰も僕に見向きなんてせずにお喋りに夢中。
隣の席が空席なのを気にしつつ着席したら
ほとんど同時にチャイムが鳴って、
「 ほら、早く座れー。」
新品の出席簿を指揮棒のようにして
不良達を牽制するように教室に入ってきたのは
みんなから物知りと評判の、歴史担当・薮先生。
..無知な不良しかいない底辺校なんだから、
人並みの知識があれば物知り扱いされるだろう。
そう思っていたのだが、どうやら違うらしい。
同期の光先生によると、 「余談の薮」 と呼ばれるほど
博識で、それ故に余談がつい多くなってしまいがち。
言われてみれば、薮先生の授業はよく話が脱線してる
覚えておいて損は無い内容ばかりなんだけどね。
ふと、扉の磨りガラスに映る人影に気付いたと同時
薮先生が、いつものやさしい声でこう言った
「 早速だけど転校生の紹介。」
ほら入って、の合図と共に入ってきたのは
華奢で顔も綺麗に整ってる 垢抜けた男の子
簡潔に言うなら、イケメンだ。
「 ..と、 山田涼介です。 」
にこ、と微笑む様はまるで売れっ子俳優
悪い人になんて見えないけど ..。
なんでこんな学校に入ってきたんだろう。
山 「 せんせ、俺の席あそこ? 」
薮先生が頷いたのを確認して、
イケメンが僕の方に向かって歩いてくる。
そして 僕の隣の席に腰掛けて、僕の目を見る
「よろしくね。 .. 名前はさっき言ったからなあ
うーんと、好きな食べ物は、イチゴ。 」
.. 不思議な人だな。
『 ..よろしく。ぼく、知念侑李。餃子が好き。』
話しかけられると思っていなかったから、
心の中にある人見知りスイッチはオフのまま。
それを無理矢理、オンにしてしまったもんだから
ロボットのような口調になってしまった。
ぶは、と吹き出したイケメンが
綺麗な顔をくしゃくしゃにして笑う。
なんだよ、人見知りの僕がせっかく名乗ったのに。
.
55人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
飴玉(プロフ) - 菜子さん» コメントありがとうございます!!読んでいただき有難うございます〜!!そう言って頂けると本当に嬉しいです(;_;) (2019年1月8日 6時) (レス) id: 64b07fc015 (このIDを非表示/違反報告)
菜子(プロフ) - やまちねのこういう関係好きです。。読んでいる側が心温まる作品ですね♪ (2019年1月6日 20時) (レス) id: f717513e5e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:飴玉 | 作成日時:2019年1月5日 18時