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Hk side
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『 なんでこんな所に来たの? 』
そう問いかけると、小さな男の子は困ったように俺の左耳辺りに視線をやって口を噤んだ。
理由は聞かない方が良いのだろうか、しかし明確が理由が分からなければここへ置いてやる事も出来ない。騙し討ちの可能性もあるから、と 光は部屋の隅にある剣を意識する。
「 ひか!お茶とお菓子、持ってきた!」
そう元気に駆け寄ってきたのはほかの何者でもない俺の同居人、もとい同居犬。
ひか、この人達 元気ないね? そう言うと 彼らの前に跪いて、
「ねえ君、何が好き?チョコ?クッキー?」と男の子の手に次々と菓子を乗せていく。
困ったような顔をしながらも嬉しそうな男の子は使い魔に興味を示したようで 、
「 ..きみ、名前は? 」
「 俺?俺は大貴っていうの、ひかが付けてくれた! 」
いい名前だろ、と満面の笑みを浮かべる大貴は
もう60年近く前になるが、元は森に迷い込んだ子犬で、弱っていたところを見捨てるなんてできなくて拾ったんだ。
'育てきれば、..もう独りは嫌だ、'
醜い我儘を強いて、俺の仲間を呼び、一番元気な時に魔物になるよう呪術をかけたのだ。
.. 一番元気な時に、が間違いだったのかもしれないな
光は、そんなことを不意に思い出し 親が子に向けるのと似たような感情を胸に、大貴に視線をやった。驚くことに、大貴はもうその子と打ち解けたらしい。2人肩を並べて茶菓子を食べていた
『 大貴、あんまり食べ過ぎるなよ?おまえは..』
「 おまえはすぐ太るんだから!..でしょ? 」
してやったりな大貴の笑みを尻目に、今度は男の子の後ろに立つ男に問いかける
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飴玉(プロフ) - dieさん» 気付かなかったです、、指摘ありがとうございます。 (2019年5月29日 2時) (レス) id: 64b07fc015 (このIDを非表示/違反報告)
die - サブのスペルはsubです。sudじゃありませんよ (2019年5月23日 8時) (携帯から) (レス) id: db94f04552 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:飴玉 | 作成日時:2018年11月19日 13時