種明かし、 K e i . I 【完結】

はみがきと、きみ。 ページ3

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慧『A〜歯磨き粉買ってきたよ』




A『え、ありがとう！そろそろ歯磨きするから、もう貰ってもいいー？』



慧『ん、どうぞー』



A『ありがと、って何この歯磨き粉…』



慧『んーわかんない笑 安かったの買ってきた』



A『えぇ、なんか怖くない？ま、いっか！』




あなたが買ってきてくれた歯磨き粉。




見たことの無いパッケージに
いかにも着色料使ったよ！！！みたいな発色のいい
青い青いそれ。




A『んんんん！！まっず！！！！』



慧『ほぇ？辛いんじゃなくて？』



A『すっごい不味いよこれ……』



どれどれー？って
なんだか楽しそうなあなた。



慧『うぇ！！！なにこれまっず！！』




不味いのに、1人でケラケラ笑うあなた。



たまにイラッとするけど、


いつも1人で楽しそうに柔らかく笑う

あなたの笑顔はとっても好きだった。






不味い歯磨き粉でこんなに楽しいのはきっと、

慧くん持ち前の柔らかい笑顔と

穏やかな性格のおかげかな？






そう言って今も使ってるけど、

やっぱり不味い。



まずいよ、慧くん。


あなたが買ってきてくれた歯磨き粉はまだ、

9割5分も残ってるよ？





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