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前からは余裕そうに叫んでるメンバーの皆さんの声が聞こえる。
ちょうど今は、てっぺんに登っている途中だ。
はぁ、勘弁してくれぇ、、、
私は緊張で安全バーを掴む手が震えてくる。
すると、
「Aちゃん、こういうの苦手なんだね笑」
普通にカメラ回ってるのに話しかけてくる岩田さん。
『(何言ってんの。早く黙って)』
私は目でそう訴えかけると、
「しょうがないなぁ。助けてあげる。」
そう言って、
私が、カメラを持ってない方の手を握る岩田さん。
そしてカメラに映らない所まで
繋がれた手を下にさげる。
『!!!』
私は声にならない声をあげた。
「うわぁー!!落ちるよー!!!!」
全然余裕そうに叫ぶこの男。
私は心の中で、あぁ終わったー
色んな意味で終わった。
と思いながら落下した。
そしてどうしても
怖くて強く岩田さんの手を握ってしまった。
その落下してからは意識がなくて、
私の意識が戻ったのは、
やっと岩田さんに話しかけられてきてからだ。
「ちょ、大丈夫??笑Aちゃん?」
『え、、あー大丈夫です、。』
私は放心状態。
「いやぁ、こんなにAちゃんが乗り物苦手なんてね。笑
俺の手もめっちゃ真っ赤だし笑」
『、、、え?』
私はふと繋いでいた手を思い出し、瞬時に外した。
『あ、ごめんなさい!!』
ほんとに岩田さんの手は真っ赤だった。
私握力どうなってんのよ。
「ううん、嬉しかった。
なんか頼りにしてくれてる感じがして笑」
そんな呑気に言ってるけど。
結構大問題だぞ。
さっき手繋いでたこと、誰かに見られてたら
私、クビ、レベルにやばい。
内心ヒヤヒヤしながら私はジェットコースターを降りた。
「ねぇどうだったwww」
降りていくやいなや、
直ぐに私に話しかけてくるこいつ。
そう増田。
私に全てを押し付けておきながら、
何も悪びれる様子ZEROのこいつ。
『ごめんマジで吐きそう。』
「だと思って、袋は用意したぜ。」
ニカッと笑うこいつに殺意を覚えた。
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作者名:ひまわり | 作成日時:2020年11月1日 16時