ぱーぷるがーる。 (ページ22)

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～あやな side ～

まさか、ここで柴田にバレるなんて思わなかった。

でもこれはうちの不注意だし、なによりこれ以上は隠し続けられないと感じた。

あ｢…Aは、記憶喪失なの。丁度柴田たちの前からいなくなった頃、Aはとしみつ推しの子に突き飛ばされて……記憶を、失った。｣

し｢え…そんな………、｣

相当ショックだったと思う。

ずっと一緒にやってきた仲間が記憶喪失だったことを数年越しに知った柴田の気持ちは、うちには計り知れないものがあっただろうし。

し｢…でも、なんで言ってくれなかったの……？｣

あ｢Aに、口止めされてたの……心配かけたくなかったんだと思う。東海メンバーには言わないでって言われて、Aのお母さん達にも頼んだの。｣

し｢そっか……、ねぇ、Aと会うことって出来ない？｣

あ｢えっ、それは…！｣

し｢…わかってる。でも、せめて顔ぐらい見させて欲しい。できることなら、東海オンエアに戻ってきて欲しい。｣

正直、会わせたくなかった。

また頭痛に苦しんでいるAを見るのは、耐えきれない。

…でも、柴田の気持ちは？

東海オンエアは、大切な仲間が突然いなくなってしまったのだ。

そんなの辛かったに違いなかった。

あ｢…2人きりはさすがにだめ。うちを交えた3人で会うならいいよ。｣

うちがそう言った途端、みるみるうちに笑顔になっていく柴田を見て、うちの決断は間違ってなかったんだと思った。

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