第32話〈想定外の遭遇〉 ページ33
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os｢席取っといたで｣
『ありがとう、オスマン』
ティーポットやインスタントのコーヒーが、三人分のカップとグラスに脇に隠れるようにして共に並べられている。慣れた手つきで入れ始めるオスマンを他所に、トントンさんはポカンとした表情で私とオスマンを交互に見つめていた
tn｢いつから、呼び捨てになったん？｣
『少し前…かな。良ければトントンと呼んでも？私も呼び捨てで構わないよ』
tn｢そ、そんな…ええんですか？｣
『嫌なわけない』
「Aさん」
後ろから突然掛けられた少し掠れた声に、ビクリと肩が跳ねる。
魔力や気配に全く気付かなかっただけではなく、後ろに誰かがいるなんて考えもしなかった。そして、Aが察知できない存在など極僅かにしかいない
『しょっぴ』
syp｢あ、覚えててくれてたんすね｣
振り返ることもせずに名前を呼べば、ふわりと気配を感じられるようになる。威圧感、とも言うべきその気配がAの前に歩み出て、癖っ毛の茶色い髪が鼻先を擽る。
茶髪の向こうの鋭い、猫科の動物のような瞳。
その鋭さに見合うような通った鼻筋と、薄くて横に伸びる唇。端整に整いすぎた顔は、それだけでも生きてけるほどだった
syp｢俺がここに通うこと知ってたのに、どうして会いに来てくれなかったんですか？｣
唐突に現われ、唐突な質問をぶつけてくるのは初めてではない。このショッピという彼とは、顔を合わせる事が多い。貴族同士での社交場ではよく私とペアを組み踊る事がある。
『すまない、新しい環境にまだ慣れてなくな。あ、紹介する。私の友人のオスマンとトントンだ』
syp「ふん」
馬鹿にしているのか笑っているのか分からない声色で彼等をちらりと見て鼻を鳴らされた。
家の事情もあり私のことを、ショッピは何かと気にかけているような素振りを見せる。以前ある盛大な誕生日会で顔を合わせたときは、私はショッピ以外の男性と話すことすら許されなかった
『そういえば、どうして話しかけて…』
自分よりも頭一つ分は大きいショッピを見上げる。冷たい藤色の瞳が、それ以上に冷たく細められて端正な顔が微細歪んだ。
syp｢そんな話はええやろ。この2人はAさんには釣り合いませんよ｣
Aの質問をそのまま撥ねつけてしまう。しかしAは溜息を着くだけだった。これがこのショッピという男の性格なのだと知りすぎる程に知っているから。
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かんぽ(プロフ) - タダノ・ミソニコミさん» コメントありがとうございます！中々進み具合が遅いので他の方と接触するのは、もう少し先やイベントの時に発展させていこうと思います！ (2020年7月14日 3時) (
レス) id: 9e38ce5fa2 (このIDを非表示/違反報告)
タダノ・ミソニコミ - もう、話の進み方がド性癖過ぎて語彙力溶けました、いつも無茶苦茶楽しみながらみさせていただいてます！毎回見るたんびに残念な頭で思考を巡らせながら読んでますw kn.utのシーンでどういうことだ？ってなりましたね…更新頑張ってください！後、大好きです！ (2020年7月14日 0時) (レス) id: 47c28898f7 (このIDを非表示/違反報告)
かんぽ(プロフ) - トーストさん» コメントありがとうございます！どうやって皆さんを入れてみようかと悩みながらも、時間が経ってしまいすみません！今日中には続編へ行けたらいいと思っています…！ (2020年7月12日 1時) (レス) id: 9e38ce5fa2 (このIDを非表示/違反報告)
トースト(プロフ) - 楽しく読まさせてもらっております。この作品めっちゃ好きです！作者様も好きです！(唐突な告白)体調に気をつけて更新頑張ってください！ (2020年7月11日 23時) (レス) id: 8d298a3565 (このIDを非表示/違反報告)
かんぽ(プロフ) - 仰げば尊死さん» 羨ましいです、元気100倍…。頑張っていきます！ (2020年6月23日 2時) (レス) id: 9e38ce5fa2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：H | 作成日時：2020年5月28日 1時
