第19話〈名前〉 ページ20
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結局考えても自分がゾムさん自身では無いのは当たり前で、答えが出ないのも分かりきっていた。
『はぁ、どうするか』
｢お、おかえり〜｣
『寮長…3年生もこのぐらいに授業が終わるんですか？』
｢ん？いや、此奴が結構な問題児でな。今から教室戻るとこ｣
此奴と言った寮長の視線の先には、革製の首輪に繋がれた副寮長が鎖を引っ張られながらも、必死に抵抗するが寮長の馬鹿力に適わず引き摺られている。
そういうのが好きなのか、という視線を送れば違うぞと否定した副寮長の手がソファから離れ、一瞬にして寮長に連れ去られた。階段に打ち付けられる音は暫く耳から離れないだろうな。
os｢あ、おった。｣
『オスマンさん、どうかしたんですか？』
os｢大したことでもないで、ただ……あんな｣
歯切れの悪い彼を見るのは初めてで、まるで今から告白でもするかのように顔を赤く染めもじもじと体を揺らす仕草は愛らしい。彼の性格からこういう姿を見るのはギャップと言うものか
『大したことじゃないのだろう？』
少し意地悪をすればムッと頬を膨れさせ私を睨む。本気で睨んでいる訳でもないし怖くない、寧ろいじけるオスマンさんは女の子の様だった。
os｢呼び捨てでええよ…｣
『…オスマン？』
os｢やっぱそのほうがいいめぅ〜｣
ルンルンとスキップしそうな勢いで踵を返し部屋に戻っていくオスマン。足元まで広がる彼の黒いローブはそれに連られて跳ねるように浮く
『(可愛いところもあるんだな)』
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慣れない一日で疲れてしまったのか、お風呂上がりに髪を乾かした後直ぐにベットに倒れる。魔法で作られた実家と同じベットは使用者の最適な仕上がりになる為、体が沈むこの感じが懐かしい
zm｢あんたが強いからや｣
『全然分からない』
あの性格だと私が首を縦に振るまで追いかけてきそうな気がする。判断力に加え瞬発力もステータスを見るまでもなく桁違いである事は、少しわかった。オスマンさんとは気が合わなそうで毛嫌いしているし、ひとりにならなければ絡まれる事もないだろう。
でも、そう言った彼がただ戦いだけには見えなかった。長い前髪で表情がよく見えないゾムさんの瞳は狂ったようには感じない、この学校では珍しい程真っ直ぐ芯の通った美しい翡翠。
その彼の威圧は微かに抑え込むような苦痛が伝わってきたのだ
彼は、彼自身は本当に戦いたいのだろうか
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かんぽ(プロフ) - タダノ・ミソニコミさん» コメントありがとうございます！中々進み具合が遅いので他の方と接触するのは、もう少し先やイベントの時に発展させていこうと思います！ (2020年7月14日 3時) (
レス) id: 9e38ce5fa2 (このIDを非表示/違反報告)
タダノ・ミソニコミ - もう、話の進み方がド性癖過ぎて語彙力溶けました、いつも無茶苦茶楽しみながらみさせていただいてます！毎回見るたんびに残念な頭で思考を巡らせながら読んでますw kn.utのシーンでどういうことだ？ってなりましたね…更新頑張ってください！後、大好きです！ (2020年7月14日 0時) (レス) id: 47c28898f7 (このIDを非表示/違反報告)
かんぽ(プロフ) - トーストさん» コメントありがとうございます！どうやって皆さんを入れてみようかと悩みながらも、時間が経ってしまいすみません！今日中には続編へ行けたらいいと思っています…！ (2020年7月12日 1時) (レス) id: 9e38ce5fa2 (このIDを非表示/違反報告)
トースト(プロフ) - 楽しく読まさせてもらっております。この作品めっちゃ好きです！作者様も好きです！(唐突な告白)体調に気をつけて更新頑張ってください！ (2020年7月11日 23時) (レス) id: 8d298a3565 (このIDを非表示/違反報告)
かんぽ(プロフ) - 仰げば尊死さん» 羨ましいです、元気100倍…。頑張っていきます！ (2020年6月23日 2時) (レス) id: 9e38ce5fa2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：H | 作成日時：2020年5月28日 1時
