少女と少年 ページ13
ゆいSide
母「ねえ、なんでできないの！？ねえ！」
ゆすゆすと肩を強く捕まれママに怒鳴られる。これはママの思い通りできないの私のせい。
父「目の前に出てくんじゃねえよ！」
拳を握った父に殴られる。これは目の前にいた私のせい。
姉「なんか、あんた可愛そうだねw」
お姉ちゃんに馬鹿にされる。これも可哀想に見える私のせい。
全部私のせい。私が悪い。
「いらない。」「なんでいるの？」
「死ねよ。」「消えて？」
家族からの射抜くような冷たい視線。
ナイフのような鋭利な言葉。
目に見える形の嫌悪という暴力。
私が記憶があるうちに家族からもらえたのはこの3つだった。
ある日、またベランダに出された。
寒い寒い冬のことだった。今日は熱を出して学校を早退してしまった罰だ。これも熱を出した私が悪い。
ぼーっとする意識の中それとなく隣の家を見てみる。ベランダにいたのは自分と同じ目をした少年だった。
私たちは家の中に聞こえないくらいの声で会話をした。
「なんで外にいるの？」
『悪いことをしたから。君は？』
「僕が邪魔だから…。」
『ふーん、私とお揃いだね。』
「君も邪魔な人間なの、？」
『そうだよ。私は生まれてきちゃだめだったの。』
「明日も会えるかな、」
『そこの公園にこれから毎日いる。』
私たちは毎日公園で一緒にいた。
他の子どもみたいに遊具で遊ぶんじゃなく親に見つからないように茂みに隠れて色んなことを話した。
「昨日は3回殴られたよ。」とか
『こんな傷が出来ちゃった、』とか。
必要とされない人間同士で集まり、傷のなめ合いをしていた。
高校生になった時、らいるの父親が死んだ。
二人で葬式を抜け出してこっそりもってきたビールを飲んで死を祝った。
次の週、私の家族が引っ越していった。
家を買ったみたいだ。
場所も知らせないで行ってしまった。
お金だけは毎月送られてくる。
両親は一応医者だからお金はあるみたいだ。
私達はついに鎖から解放された。
重くて辛くて血の匂いのする熱くて熱くてたまらない鎖からだ。
2年生になる頃にはもう完全に人生をやり直そうとし始めた。ただ生まれてきた頃から染み付いているものは離れなくてあの時の家族の目や声が私の中に染み付いて自信や人間としての感情は機能しないものもあった。
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たぬき(プロフ) - でぃちゃさん» コメントありがとうございます！隠しルートありですねぇw好きって言ってくれる貴方が好きです（まさかの展開） (2020年3月19日 20時) (
レス) id: 9448c49515 (このIDを非表示/違反報告)
でぃちゃ(プロフ) - リアル少女ゲーだと夢主くんは隠しルートみたいになりそうですね！好きです！！(唐突な告白) (2020年3月19日 20時) (レス) id: 0e9c842430 (このIDを非表示/違反報告)
たぬき(プロフ) - ゆぅるぅさん» コメントありがとうございます！そんなに褒めてもらえるとは、。めっちゃ嬉しいですwこれからも頑張ります！ (2020年3月17日 11時) (レス) id: 9448c49515 (このIDを非表示/違反報告)
たぬき(プロフ) - しろんさん» コメントありがとうございます！バッドエンド書いてみたいのでたぶん書きますw (2020年3月17日 11時) (レス) id: 9448c49515 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぅるぅ - 初コメ！最高です！夢主君可愛い、更新楽しみにしてます！ (2020年3月17日 9時) (レス) id: 14bc147eed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ホイル焼き | 作成日時：2020年2月11日 23時
