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「言葉の通りです。…貴方がただの死体愛好家なのは、流石に私でも分かります。……でもここでは死体が見られない。ゲームに負けたって全員で帰ってきてしまうし、人数や部屋割的に殺人を犯すのは難しい。…そもそも治療されてしまう可能性が高い。だからどんなに他人を裏切って重傷を負わせても……等しく、無理。」
そこまで言って、トレイシーは言葉を紡ぐのを辞める。イソップはそんな彼女を、何時もの無表情で見つめていた。しかし興奮は、徐々に徐々にと高く、歪な物へと変わっていく。
「因みに…あれも試しましたが、何時も決まって誰かに邪魔される様にして失敗する。…紐のロープは切れて、絶対する筈の爆発はしない。銃弾は不発。…その他にも、色々。でもまだ、私には一つ試していないことがある。」
またトレイシーが黙りこくって、食堂内は深夜よろしくあの異様な無音に包まれた。しかしずっと黙秘を貫き通してきた彼が、とうとう口を開く。
「……他殺、ですか？」
「はい。…だから私は、貴方に殺してもらいたい。」
しかしトレイシーが、イソップの方を向くことは無い。
「何故ですか？」
「貴方が、私の同類だから…そんな理由です。」
「同類？」
「……人が嫌いで無機質を好んでいる。」
「もしー」トレイシーがそう言いかけて、彼等から見て右側の通路の方にある扉が大きな音を立てて開けられる。二人同時に肩が震え、人形に向けられていた視線は、踊る屍に向けられていた視線は、その扉の方へ向けられた。
そこから姿を現したのは、純白の長袖ワンピースを身に纏った医師のエミリー・ダイアーである。
「あら…？イソップ君にトレイシー、こんな真夜中に何をしているの？もう午前二時よ。」
「エミリー先生！ごめんなさい、今明日のゲームに使う人形を修理してたの。イソップは棺を作成してるんだよ。」
今さっきまでの無表情は無造作に投げ捨てられ、そこには彼以外のサバイバーやハンターが普段見ているトレイシー・レズニックの姿があった。
「でも夜更かしは厳禁よ、早く寝なさい。」
「ごめんないってばー。分かったって、もう寝るよ。ほら、イソップも早くしないとエミリー先生の注射がお見舞いされちゃうよ？」
「何か言った？」
「う、ううん。何でも！」
二人は道具をそさくさと片付けて、そのまま逃げる様にして食堂を後にした。
「…お休みなさい、カールさん。」
最後に真を見せて、二人の会話が終わった瞬間でもある。
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ちゃば - 申し訳御座いません。突然ログインが切れてしまったので一旦投稿を中止します (2022年1月14日 22時) (
レス) id: 94d93d2c55 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃば(プロフ) - 百日草さん» コメント有難う御座います。ただの未熟者ですがこれからも精一杯頑張らさせて頂きます。 (2021年12月30日 16時) (レス) id: 94d93d2c55 (このIDを非表示/違反報告)
百日草 - 更新頑張って下さい。応援しております。 (2021年12月30日 15時) (レス) @page7 id: 46e6433036 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃば | 作成日時：2021年12月30日 12時
