私の最低な恋愛予報士 (ページ23)

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優しいチャニョルくんページ23

『ちょ...チャニョル...』

「嫌なら殴って逃げて」

チャニョルが私の耳元でこういった。

...いつからだろう

本当はね

『今は震えてて殴れないだけだからねバカ』

もう震えなんて止まったんだよ

チャニョルが優しくて大きくてあったかいから

「...うん」

安心したのかな

よくわからないけど

嫌な気持ちは全くしなかった

『...本当は嫌なんだからね』

だけど素直になれないのが私だ...

「....そんなの知ってる」

こう言いながらチャニョルは

さっきよりも少し強く

私を大きく包み込む。

ガチガチだった体が少しづつ溶けてくみたいで

本当に居心地が良かった。

「...よし、これ着て」

チャニョルは私から体を離すと

自分のブレザーを脱いで私に差し出した

『え...』

「おまえびちょびちょだし

そんなんじゃ風邪引くぞ馬鹿」

は

なんだよ！！

優しくしてくれたと思ったら馬鹿かよクソ！！

『馬鹿じゃない！！！大丈夫！！風邪なんか引かない！！！....っくしゅん！！』

「あほか、着とけ」

おい自分、くしゃみなんかしてじゃねえよ

チャニョルは笑いながら無理やり私にブレザーを着せて

さっさと教室に向かって歩き出したかと思えば

くるっと振り返って

「おいA！！お前の荷物も全部持ってくるから門のところで待ってて！！

先に帰ったら殺す！！！」

...こういう無駄に優しいチャニョル

知りたくなかったよクソ...

『自分の荷物置いて帰るわけないでしょアホ！！！』

チャニョルは私を睨んだようにして

その後クスッと笑って走っていった。

....ああほんとに

だめだチャニョル

私に優しくしないでよ