その瞳に映るのは 2【ハイキュー】 (ページ10)

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58 対烏野ページ10

5月6日日曜日 A.M 8:50

烏野総合運動公園球技場

「集合！」

爽やかな朝小鳥の鳴き声が聞こえる球技場前は
真っ赤なジャージと真っ黒なジャージの集団に彩られる
音駒高校と烏野高校は遂に対面した

因縁の再戦開始

『烏野結構身長おっきい人揃ってたねー』

「うん…そうじゃないのもいるけど」

挨拶を交し次々に、建物内へ向かう
Aは、いつも通りやる気のない顔をする孤爪の横を隣を歩き
これからの試合が楽しみなのか、嬉しそうに頬を緩ませていた

「研磨！ねねね音駒だったの？」

「あ……うん」

「なんで教えてくんなかったんだよ〜〜」

後ろから声をかけてきた日向に、気まずそうに目を逸らし
聞かれてないと素っ気なく返す
名前も知っていて、知り合いか？と不思議そうにAや前を歩いていた犬岡、芝山も見ていた

『研磨、誰？』

「うぐ…！す、すみません！」

「昨日迷った時に会った」

大きな目をパチパチして日向を見つめるAに気づき、顔を真っ赤にさせ、小さな汗を飛ばし頭を下げる

『へー、うちの研磨が昨日はお世話になりました
2年の音駒のマネージャー、AA！』

「ひゃっっは、はい！！1年日向翔陽ですっ！！」

(めっっちゃ可愛い先輩だ……っ！！)

よろしく〜と、フレンドリーな様子のAは、目の前の焦る日向にヒラヒラと手を振っていると、後ろからぬっと現れた影に日向は、怯える様子を見せた

「ヘイヘイヘイ、うちのセッターとマネージャーに何の用ですか？」

「ちょっと…」

「ごっごめんなさい」

眉間に皺を寄せ、日向にメンチを切る山本
震え後ずさりした日向の後ろからぬっと現れた新たな影

「そっちこそ、うちの1年に何の用ですか？こら！」

「何だ、こら！」

「やんのか、こら！シティーボーイこら！」

日向を庇うように現れた坊主頭の悪顔は負けじど山本に睨みをきかせていた。烏野にも似たような奴いた！と大笑いをしているAの横で日向はワタワタと慌てている

「やんのかってやるんだろ？これから試合なんだから。
あとシティーボーイとかやめろ、恥ずかしい」

「山本、お前すぐケンカふっかけんのやめろ。バカに見えるから」

Aもずっと笑ってんじゃねえ。と、夜久に頭を小突かれ、すみませーんっと軽く返事をする
菅原と夜久がお互いにいる恥ずかしいやつらのことを謝っていて、山本はバカといわれガン凹みしていた

『さっ、ほっといて中入ろ〜』

「「はうあ！！！」」

孤爪と日向を率いて移動しようとした時、凹んでいた両者から物凄い奇声が聞こえた