その瞳に映るのは 2【ハイキュー】 (ページ6)

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54 *話追加ページ6

ビニール袋を掲げて、隣に並ぶ男子に言えば、お前が怪我しなかったらこんなことにはなってない。と冷たく言い話される

「でも、岩ちゃんそう言いながら着いてきてくれるじゃん〜
久々の及川さんとのデート、楽しいでしょ？」

「きめぇ」

おチャラらけて軽く笑う及川と後ろから足で蹴りを入れる岩泉を見ていたA
背中を見れば、【AOBAJOHSAI VBC】と書かれており、ここら辺のバレー部の人かと、親近感が湧き勇気を出して後ろから駆け寄った

『あの、すみません！』

澄んだ高い声が背中から聞こえ振り返れば、真っ赤なジャージを来た女子が2人を見上げていた
そんなAを岩泉は、またか。と呆れたようにため息をついたが、及川は一回り小さな女子に優しく微笑み、首を傾けた
及川は見た目も整っていてオマケにチャラいため、このように2人で歩いていては声を掛けられる事は慣れっこである

「ん、どうしたの？あ、写真かな、握手かな？及川さん君のためなら何でも応えるよ〜」

「相変わらず、うぜえ答え方」

「ちょ、岩ちゃんうるさい！」

横から野次を入れてくる岩泉を睨みまた、Aを見るとポカン…と逆に不思議そうに首を傾けていた

「えっと…？及川さんのファンの子だよね？」

話しかける人間違えた？この人有名人なの？と頭の中で、テレビに出る俳優と照らし合わせる。彼も整った顔だが一致する人物はおらず、口を開いた

『ごめんなさい、及川さんはご存知ないです。今人探していて…』

そう言い放たれた一言に「勘ちがったっ…！」とショックを受け固まり、隣の岩泉は「ブックク…！ざまぁ！！」と口を押えて大笑いをしている

何故か及川さんと言う人に申し訳なくなり、もう一度頭を下げると、岩泉に笑わないで！と言い、ため息を吐いてもう一度Aを見る

『金髪で少し背が低くて、私と同じジャージを着てる男子見ませんでしたか？』

「見てないな」

「俺達もさっきここ来て、今まで店の中いたからなぁ…
君はなんて言うの？どこの高校？見慣れないジャージだけど」

『東京の音駒高校のAAです。ちょうど今バレー部の遠征でこっち来てて、さっき部員の1人が迷子になっちゃって』

スマホの画面を及川達に向けてきて見れば、確かに金髪頭の男が写っていたが、見かけてないため首を横に振ったが、すぐにバレー部という単語に反応し、嬉しそうに顔を明るくした

「え！Aちゃんもバレー部なの？！」

『はい、マネージャーしてます』

「へー、東京から来たんだな」

「俺達もバレー部だよ、あ、俺及川徹。よろしくねAちゃん」