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ゴオンゴオンと乾燥機が回る音がする
20分ほど洗濯を回し、今は乾燥機が終わるのを待っていた
誰もいない静かなコインランドリー内では、お互い落ち着いた様子で椅子に座ってずっと話していた
「じゃあ本当に急にマネージャー入ったんだ」
『そうそう、最初はめっっちゃ静かで緊張してた』
「俺もA見た時第一印象物静かな雰囲気だった。今全然違うけどね」
『なにそれ悪い意味？』
今度はAのマネージャーになった経緯の話をしていて、プクッと口を膨らまして言えば、どうだろうね、とはぐらかされる
時計の針を見ればすでに10時を過ぎていて、もう皆寝たかなとAは言った
『そういえば学校の人に言わなくて平気なの？戻ってこなくて心配してるんじゃない？』
「んーどうだろう。夜中とかじゃないし大丈夫じゃない？」
割とこの人適当なのかと珍しい印象にAはプッと笑いだした。すると乾燥機の起動音が止まり2人は立ち上がった。
その頃音駒高校では……
「なー黒尾、赤葦知らねー？」
「は？見てねえけど、いねぇの？」
Aの想像通Aかなか帰ってこない赤葦を木葉達に言われ木兎は探していて、音駒の部屋へ訪れていた
どこ探しても居ねえんだよ。と頭をかきながら話す木兎は少し眠たそうで、黒尾も立ち上がり廊下へ出ていった
「ちゃんと全部見たのか？」
「烏野の所にもいなかったし、食堂も風呂場にもいねえの
あかーしどこいったー！！！」
「叫んでも出てこないだろ。マネのとこは？」
「行ってない。え、赤葦1人だけ抜け駆けしてる？」
「……赤葦に限ってそれはないだろ。まあ行ってみるか」
そうして2人はひとつ上の階のマネージャーが寝泊まりする部屋のドアを叩いた。未だ声がするため、起きている様子だ
ガラッと開いた扉からは、白福が顔を出して珍しい訪問者に首を傾げる
「ん、なに木兎」
「あ！ゆきっぺ！赤葦来た？」
「赤葦？来てないけど」
そんな会話が聞こえてきて、なんだなんだと他のマネ達も顔を出してきた。赤葦が迷子なんだよ！と木兎が言うと、雀田も近づいてきて「どこかにいるでしょ」と笑って返す。
「……なぁ黒尾……これって神隠しか？！」
「またバカなこと言ってる」
「だってよー、ほんとに何処にもいなかったんだって！」
「もう1回ちゃんと探しなよ〜、あたしら今UNOで忙しいんだから」
扉の向こう側は、何も見えなかったが笑い声が聞こえてくるため、夜の時間を邪魔してはいけないと、黒尾は木兎を引っ張って、「悪いな、おやすみ」と言って扉を閉めた
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作者名：ぱるむ | 作成日時：2024年3月11日 1時
