その瞳に映るのは 2【ハイキュー】 (ページ31)

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『ん？』

黒尾が注意するが、ポカンとどういう事だ？と見上げていて、夜久や孤爪共に更にため息が出る

「ったくこの子はどこまでおバカなのかしら！！女の子はスカートだったらなるべく大胆な行動はしない！！東京には危ない変質者がいっぱいいるんですからね！」

ママ口調になりふざけて説教をしだす黒尾は山本を、ビシッと指さした。そして目線を向けると未だに地面に伏せて目を押えてブツブツ呟いている山本の姿があり、やっと理解する

『虎だからいいかなって』

「おまえの山本に対する概念どんなだよ。仏像か？」

「虎だから危ないんじゃん…バカすぎ」

『研磨、悪口やめて！』

「……仏像と銅像が喧嘩した。ブツぞぅ、どうぞぅ！」

『お、福永座布団3枚！』

Aが来てから更に騒がしくなった部室
福永のダジャレを聞いて周りは固まるが、Aはノリノリで持ってけ泥棒ー！と座布団を投げるふりをする
そして笑点の歌を歌いながら山本を跨いで、部室を出てった福永

『あ、やば！奈々達から早く来いって言われてたんだ』

通知の音で思い出したかのようにスマホを見て、『じゃあお先です！』と走り去っていく
入口に倒れていた山本は芝山と犬岡によって部室の片隅へ移動させられていて、難なく出れた

「Aさん制服めっちゃ可愛いです！！」

『ありがとリエーフ！授業がんばるんだよ、またね！』

部室から顔を乗り出して手を振るリエーフに手を振り返していた。嵐が過ぎたように静かになった部室

「Aさん見たらセーラー一択になりました！」

「似合ってた、溢れる清楚感！」

「どうしましょう…！猛虎さんが息してません！」

リエーフや犬岡は目を輝かせて、先程のAの姿を思い出す
芝山は未だに山本の介護をしていて涙を浮かべていて先輩に助けを求めるが……

「うん、実に良い」

「悔しいけど確かに…。本体がいいとそう見えてくるんだな」

「Aいい匂いしたね〜」

3年2人も評論家のように顎に手を当て感想を言い合うが、海の言葉に「お前匂いまで感じとったのか！！！」「おい、それはなんか気持ち悪いな」とつっこむ

「いや、たぶん制汗剤か柔軟剤だね」

なんて話し合っている3人を他所に孤爪はそそくさと部室を出ていこうとする

「そういえば研磨さんAさんの隣の席でしたよね？」

「いいなぁっ！毎日あの姿見れるの羨ましい……
今日だけでいいから変わってください！」

犬岡が余計なことをいうからリエーフも突っかかってきて面倒くさくなり、顔を顰める
あー、うるさいと呟き、直ぐに教室に向かっていった