その瞳に映るのは 2【ハイキュー】 (ページ30)

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期末テストが終わる頃、天気はガラッと夏模様に変わり
音駒高校は全員夏服に移行した。
男子はブレザーからシャツになり、袖のないセーターを着るひとがいるだけでそこまで変わらないが、女子は黒のセーターが無くなりセーラー服本来の姿を表す

「くぅぅ〜！この季節が来たぜ野郎ども！！」

朝練終わりからテンションが高めで、部室の扉を開けて仁王立ちする山本の後ろで1年3人が何が？と首を傾げている

「見えるか…？いつもの通学路が今日はより一層輝いている」

「いつもと同じですけど…」

神々しく朝の太陽と被った山本の背中を眩しそうに眺める芝山がいうと、犬岡は分かった！と嬉しそうな声を上げた

「夏服になりましたね、白いから爽やかに見える！」

「馬鹿野郎！！色の問題じゃねぇよ！！」

「また山本がなんか言ってるぜ」

「あいつほんとにうるせえよな、つか着替えてんだから閉めろよ」

朝から暑苦しい山本に疲れたように見て黒尾や夜久は制服を着替え終えた

「いいか、音駒の夏服の魅力はな…なんといってもセーラー服なんだよ。ここら辺じゃ珍しいセーラー服なんだよ！！しかし、色とかの問題じゃねえ。よく見ろ…セーラーから覗く女子高生の足や腕……！！夏の光に照らされ、より一層輝いてみてる！！ブレザーには無い初々しさや清楚感……！」

生き生きとセーラー服の魅力を1年3人に伝えると、芝山と犬岡はオオオ！とまんまと先輩風に吹かれ拍手をしていた

「まあでも言ってること分かる」

「え、お前セーラーのがいい？」

「ほらThe☆青春って感じだろ。」

「黒尾がいうと犯罪チックだな」

山本の会話が聞こえ黒尾もセーラー服に賛成すると、夜久はブレザーだろ。と言っており相変わらず好みも真反対な男達
海は、どっちもかな。と仲介に立った

「あ、Aさん」

『よかった、まだ居た！黒尾先輩』

「ウオオオオオオオッジーーザスッッ！！！！」

更衣室から着替え戻ってきたAにリエーフが気づき声をかけると、部室に走ってきた
ヒラヒラと舞うスカート、半袖のセーラー服を纏ったAを初めてみた山本は、叫びながら目を抑えて地面に蹲った

そんな山本を見ようともせず、背中を跨ぎ部室へ入っていき
黒尾に監督から預かったプリントを渡す

(え、Aさん普通に見向きもせず猛虎さん跨いだ！)

(猛虎さんまだ震えてるし……！)

『これ監督から。来月の体育館シフトです』

「おー、ありがと。お前なジャージならまだしも、制服で軽々しく男の上を通るなよ」