その瞳に映るのは 2【ハイキュー】 (ページ28)

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ある週の土曜日、仏の海から案だしされた〝勉強会〟が行われる。帰り道のメンバープラス勉強難ありの山本を追加して、都内にある、誰でも使用出来るミーティングルームのような部屋がある建物へ集まっていた

『ここ難しい…』

「あ、これね〜、じゃあまずは公式おさらいしよっか
整理して、基礎から応用。ちゃんと順を追えば理解できるよ」

Aには海が付きっきりで教えて貰っていて
後ろでは夜久と黒尾に教えられている(煽られている)リエーフが頭を抱えて机にひれ伏せていた。山本と孤爪は個人の勉強にひたすら向き合っていた

『あ、てことは、次はさっきのを使って解けばできるってことですね！』

「そうそう、問題にも形式がいくつかあるからちゃんと読んでどれが当てはまるのかを考えて解くんだよ」

『さすが海先輩！！』

やっと何問か解けるようになり、パァと顔を輝かせると
後ろから黒尾がやってきて「ミノムシからバッタに成長したか」とケタケタ笑っている

3年生は受験勉強とのことで2年や1年の勉強を、教えてくれるが、海以外は教え方に難ありのため心がやられてしまう
そのため、次は山本が海を呼んでいて、今行くねと去っていった

そしてまた問題集に集中すると新しい分野の問題がでてきた
yやらfやらaの文字が大量に転がっていてまたも理解するところから初めなくてはいけない

しかし、頼りの海は隣にはいない。離れたところを見ると汗を浮かべながら真剣に勉強している山本に着いている
はぁ……とため息をついて斜め前で今は自分の勉強をしている黒尾を見た

そしてツンツンと背中を指で突くと、ニヤニヤした顔で回転椅子を回し、「お呼びでしょうか〜」と振り向いた

『ここを、優しく教えてください……』

「どれどれ…あー、接線の方程式か。じゃあまずここ見て…」

そして長い指で教科書をなぞり、いつもより、丁寧にゆっくりと教えてくれる黒尾

「うん、正解。よくできました」

結果として問題を解くことができて、やったァ！と顔を明るくしたが、不思議そうな視線をAは向けてきた

『先輩なんで今日は優しいの？』

いつも煽ってきて、課題を教えてもらった時なんかは分かりやすいがトゲのある言葉で攻撃をしてきていた
なんで？と首を傾けるAにため息をついた

「真剣にやってただろ。それに応えただけ」

『わー、なんかかっこいいのムカつく』

プクと口を膨らますが、、それでもAはとても嬉しくて
ありがとうございます！と満面の笑みで言った

後日、梟谷グループの合宿に烏野も来ることを聞き
さらにやる気を出してテストに取り組む

そして、音駒の勉強会は幕を閉じた