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音駒はインターハイ予選を負けた
その事実は変わらない
3年も引退はせずに、春高までいることになり、今日も練習に励む
『サーブ終わりです!次、スリーメン!』
「っしゃァァ!拾い上げたる!」
「虎うるさい…」
「俺これ苦手」
『リエーフ、音駒のエースになるならレシーブはまず基礎だよー』
「おら、さっさと動け」
だんだんと気温が上がり、放課後の練習では汗が止まらない
だが、彼らはやる気に満ちていて、克服と挑戦を繰り返す
そんな中Aもパタパタと忙しそうに体育館と水道を往復したり、駆け回ったりで、額の汗を拭った
そして今日も3時間ほどの練習を終え、帰路に着く
既にくらい道路を歩いているとリエーフが口を開く
「明日から部活ないんすよね?」
『お、監督の話ちゃんと聞いてたね』
炭酸飲料を飲みながら言ったリエーフを褒めると、「俺をなんだと思ってるですか!」とムキになるが、夜久や孤爪から「下手くそ」「バカ」と畳み掛けられ、ショボンと大きな体をしぼめた
明日からは、テスト期間が始まろうとしていた
そのため部活動は行えず、各自学生の本業である勉強に取り組まなくてはいけない
『今回の数学の範囲意味わからなさすぎてやばいかも』
「理解しようとする前にAは寝てるからね」
『研磨言わないでよ!』
「え、研磨さんAさんの寝顔いつも見てるんですか?!」
ぎゃーぎゃー騒ぎ出す2人を他所に、あー、うるさい。面倒臭いと顔を顰めてゲームをし始める
その様子を3年3人は後ろから苦笑いで見ている
「リエーフお前バカなのに勉強大丈夫なのか?英語は出来そうだな見た目的に」
「夜久さん!俺英語全くわかんないです!」
堂々といちばん苦手なのは英語なのだ!と宣言すると、「このエセハーフが。」と夜久はやれやれと手を挙げた
『英語なら得意なのに、理系がほんっとにダメ…研磨教えて』
「え、無理」
「こいつもやる気ある時とない時じゃ差がひでえからな」
「面倒臭いのやだ」
黒尾が親指で孤爪を指すをゲーム機から目線をずらさずに冷たく返すと、Aは、ムム…と顔を顰め、次は赤点の危機なんです…!と海に縋り付く
「黒尾も数学得意だろ?」
『え、前に数学の課題黒尾先輩に教えて貰ったら、煽られまくったからヤダ』
「ヤダっていうなよ。ちょっといじっただけじゃん」
『数学できないやつは、ミノムシ同然だ。とかなんとか』
黒尾のにやけ顔を真似していうと夜久が吹き出して、黒尾は盛るな盛るな!と反抗した。そして音駒の仏から助け舟が出される
「じゃあ、みんなで勉強会しようか」
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作者名:ぱるむ | 作成日時:2024年3月11日 1時