その瞳に映るのは 2【ハイキュー】 (ページ24)

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無事球技大会も終了し、全員やりきった顔で終えた
昼間暑かったグラウンドも夕方になると少し冷えてきて青色の指定の長袖ジャージを着だす者も何人かいた

「手余ってるひとり、次テーブル運んでー」

『私向こう行ってくる』

「おー、了解」

グラウンドにはほとんど生徒はの子っておらず、チラホラ帰り出す人達もいる中、体育委員達は片付けを担当して先生共に残っていた

「Aー、そっち持って。重いから気をつけろよ」

『はーい』

委員長の声がかかり、黒尾がテーブルを運ぼうとしているところにAは駆け寄り、反対側を持って一緒に校舎へと運ぶ

『先輩のバレー見れなかった悔しい』

「準決勝で負けちまったからな、でもAちゃんの試合見れたし満足」

『特訓のおかげで何回かレシーブできた』

上機嫌で、ポニーテールを揺らしながらそういうと、そりゃよかった。と黒尾も頬を緩めたが、でも…と眉を下げて言い出したA

『先輩達と過ごす行事少なくなってくのも寂しい』

「あと、体育祭と文化祭くらいか。去年は全然他人だったしなー」

『なんか不思議ですね、お互い知らなかったのに今こうやって話してるの』

「運命ってやつぅ？」

『なんかキザっぽいこと言ってる』

冗談よ、と真顔で返すと、知ってる！と返事が来た
黒尾がたまに言う冗談も最近では分かってきて逆にそれが面白くてAにとっては笑いの要因でもある

「俺のことわかってきてんじゃん」

『そりゃ、こんなに毎日いたら分かってきますよ』

「確かに毎日だな…てことは、別に行事が減ったとてあんまわからなく無いか？」

『それとこれとは違います〜、行事ってThe青春って感じで私だーいすきなんです』

「部活もThe☆青春だろ」

すこし考えてそういえば、Aも確かに…と眉間に皺を寄せ悩み始めると、あ！！と思いついたかのように声を上げた

『先輩といる毎日が青春ってことか！』

私ってば贅沢〜なんて呟きながら、机を用具室に置いて嬉しそうにニコニコしているAを見て、まーたこいつは可愛いこと言いやがって。と心の中で思う

『じゃあ青春ついでに写真撮りましょ』

「お、いいね」

スルリとスマホをポケットから取り出してカメラのアプリを開く、周りには生徒たちの話し声が聞こえるが用具室は離れているため周りには誰もいない

カメラ内に入るため、近づいてくる黒尾
そして、頑張って腕を伸ばしているAのスマホを奪い
はいチーズ、と声を出せば、ピースをして隣に並ぶAとニッとわらった黒尾が映る写真が映った