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『じゃあ福永も一緒に応援して!ひとりはさすがに勇気無い!』

縋る思いで、福永に頼めば意外にも乗り気で、Aの横に立つ
そして2人揃えて声を出した

『くろおせん、…』


「黒尾さーーーん!」


「えっ」

『えー…』

「福永すげぇ、声でけぇ!」

普段無口な福永が予想外の声の大きさを出して、ほぼAの声はかき消されていた。全員が驚いていて、夜久なんかは目に涙を浮かべて笑っている

Aも負けじともう1回と大声で黒尾の名前を呼ぶと
それに便乗して山本もタオルを回しながら誰よりも大きな声をだしていた

『黒尾先輩ーー!』


「黒尾さーーん!」


「フレフレ!黒尾さん!!フレフレ黒尾さん!!」

「負けたら、飯奢りだからなー」

「頑張れ黒尾〜」

徐々に増えていく声援にさすがにコートにいる選手達も気づき
ギャラリーを見上げ、なんだあれは?とザワザワとし始めた

「ったく、うるせぇなアイツら」

「あれバレー部?」

「お前らのバレー部怖すぎだろ」

するとA達に便乗し、体育館全体が応援の声で溢れる
白熱する応援合戦が始まり、逆にコート内が引き始めた

「あの子達かんわい!1番前にいるベージュの髪の子特に!」

「あ?試合中に呑気に余裕そうですね、中島クン」

「何、黒尾の彼女?」

「っ彼女じゃねえけど!!絶対手ぇ出すなよ
特にお前チャラいから!!!尚更!!」


チッと舌打ちして敵同士睨み合い試合を続けていた


『ハァハァ…喉枯れた』

「オレも…水飲んでくる」

「良かったね黒尾先輩に気づいてもらえて」

ちょうど試合が終わった頃A達の喉は限界を迎えた
結果は、3ー5の勝利に終わった
階段をゾロゾロ通りていると、アチィ〜とタオルで汗を拭く黒尾と鉢合わせた

『黒尾先輩、お疲れ様でした!』

「お〜応援ありがとな、目立ちすぎです」

『福永に負けないように声出した』

へへへ、と頬を緩まして笑うAと黒尾の距離は近く
ポンポンと頭を撫でている黒尾
その2人の漂わせる甘い雰囲気に、夜久は舌打ちをした

「何あの2人付き合ってんの?」

「Aってば、いつもあんななの?思ったより仲良くてびっくり」

「いや、付き合っては無い」

そんな会話が後ろでされてるとはつゆ知らず、Aは嬉しそうに会話を進めた

『バレーも見に行きますね!』

「俺も見に行くわ、特訓の成果見せろよ」

「おっ、さっきのかわい子ちゃん!」

「な!!中島テメェ、穢れた目でうちのマネ見んじゃねぇ!
シッシッ!」

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作者名:ぱるむ | 作成日時:2024年3月11日 1時

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