その瞳に映るのは 2【ハイキュー】 (ページ21)

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70 球技大会ページ21

そして音駒高校球技大会当日
生徒たちは年に数回の学校行事に浮き足立っていた
2ー3も気合い十分
各競技、グラウンドや体育館に別れて、円陣を組んだり、声出しをしている

「いやー、まさかあんたドリブルがあんなに下手とは」

『だってバスケ苦手て体育選択も避けてたし…
ボール打ちながら走っても何故かボール着いてこないし！』

「いいのいいの、下手でもなんでも一緒に出てくれてありがとねっ」

ちょうどA達のバスケの試合が終わり
2回戦で負けてしまった2ー3
Aのドリブルの下手さにケラケラと凪沙が笑っていても、後ろから愛梨と奈々が肩を組んでニコニコと嬉しそうだ

「お、研磨くんじゃん」

「やっほー」

「あ…お疲れ様」

『えっ！研磨も福永も見てたの？！恥ずかしすぎる』

体育館から出ようと、ロビーに出た時ちょうど階段から孤爪と福永が降りてきて、奈々が声を掛けると控えめに返事をした
何も活躍できず、ド下手なバスケを見られた…と恥ずかしがり、顔を手で覆う

「福永が見たいっていうから…それに同じクラスの人出てたら見るし」

「面白かった」

グッジョブと腕を突き出してくる福永
面白がるな…！と小さく言えば頬を膨らます
孤爪達は午前中にバレーの試合をしたが3年海のクラスと当たってしまい初戦負けしている

することも無くフラフラと様々な競技をみているわけだ
このあと体育館で黒尾がバスケするらしく見るようで、A達も着いていくことにした

ギャラリーへ上がれば、既に3年生がコートに集まっていて
体操服にビブスをつけた黒尾達が挨拶をかわし試合を始めた

「バスケ部と並んでも黒尾先輩大きいね」

「おー、すごいジャンプ力！」

多くの声援の中、持ち前の運動能力でバスケ部に負けじと何か挑発しながら笑って試合をする黒尾

この人はどんな事でも楽しそうだな

『あ！いまゴール前のボール止めた！！』

手すりをギュッと握りしめ真剣な顔で試合を見るAを
奈々達はニヤニヤと見ていた
すると、孤爪の横に夜久や山本、海も見に来ていたらしく合流する

「A〜、声出さなくていいのー？」

「黒尾先輩気づいてないジャーン」

『え、えー無理、1人でなんて無理』

反対側のギャラリーから黒尾ー！などと声援が響いていて
それを見た奈々達がからかうように顔をのぞきこんできた

「大事な先輩が試合してんだよ？マネージャーとしてどうなのそれ〜〜〜？」

脅すように凪沙がAの腕を突くと、眉を下げて真剣に確かに…と迷っている
その様子を孤爪達は見ていて、Aの周り怖い……と引き気味でいた