その瞳に映るのは 2【ハイキュー】 (ページ17)

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そして放課後
いつもなら部活のため更衣室に向かうが、本日は体育委員の集まりが初めて行われるため、三年の階へと移動する

「1.2.3年合同だってな。良かったわ、Aがいて」

ハハッと爽やかな笑顔で笑うのは、同じクラスの桜木健人だ
サッカー部に入っていて、スポーツも得意で、フレンドリー
1年の頃から同じクラスで何気に仲がいい男友達である

『健人、頼りにしてるよ！』

肩に手を置いてドヤ顔をすれば、全部押し付ける気か！？と問い詰められるがヒラリと交わして、集まりの場所である3ー5へ到着する。ドアを開ければ、割と集まっていて目線が集まる

「A。隣来いよ」

『黒尾先輩！』

先程まで前の席に座る男と話していた黒尾が早速声をかけ、手招きをする。知らない人が集まる場所で先輩である黒尾がいるのは心強く、黒尾を見つけるとパァァと顔を明るくして駆け寄り、隣に座った

(はぁ〜〜！また可愛い反応しやがって……クソがっ！)

「なになに、黒尾が言ってたマネの子？」

『あ、はじめまして。バレー部マネのAAです』

「は？まじ可愛いわ、バレー部羨まし。俺、佐賀美翔よろしくー」

『いえ、そんな。こちらこそ』

気を遣わせないためか、グイグイ話しかけてくる佐賀美に、戸惑いながら反応するA
この手の絡まれ方はよくあるが、最初人見知りのAには苦手だ

「迷わず来れた？偉いね〜」

『あーまた幼児扱いする！最近ペット扱いにもなってきた！』

頬杖をついてニコニコと笑えば、やめてくださいそれ！と口をふくらませて怒っているA。そんな様子も可愛いと眺める黒尾

「え、なんか俺ん時と反応ちがくない？」

「ざんねーん、この子懐いた人にしかこうならないんですよ」

『だから、懐くって言い方…』

「くっそ！羨ましい黒尾！！」

そんなこんなで盛り上がっていると後ろから肩を叩かれ振り向けば、桜木が悟った顔で「俺を置いてかないで」と言っており
忘れてた！と謝れば、黒尾と佐賀美は大爆笑をする

そしてAの前の席に桜木を座らせ、フレンドリー佐賀美と、フレンドリー桜木が仲良くなり始めたところで、体育委員長が仕切り始めた

球技大会に向けての説明と活動をずっと聞いているが、隣に制服姿の黒尾が居ることが新鮮で、たまに目が合うと頬杖を着いた黒尾に「話聞け」口パクで言われるため、「先輩も」と口パクで返すA

黒いカーディガンにセーラー服のリボン灰色の短いスカートからはスラッと伸びた足

Aの制服姿改めて可愛くて、そして
そんなやり取りすら楽しくて、新鮮で不思議と心が熱くなった