その瞳に映るのは 2【ハイキュー】 (ページ16)

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長い長い日本史の授業
おじいちゃん先生が声を震わせて、一生懸命説明しているが、いまいち聞く気にもなれず、隠れて机の下でスマホを触る

メッセージを開けば、凪沙もちょうど開いていたようで、
『授業だるい』やら『お腹すいた』やら話していて、いると新たな通知が入る

もう慣れてきた、木兎光太郎だ
誰にでもフレンドリーなのか、何故かご飯系の話し相手のターゲットにされているのか、今は購買のパンのバリエーションの話をしている

《え？そっちピザとかあんの？》

『ピザパン大人気すぎてなかなか買えないレアアイテム！』

《音駒珍しいのありすぎだろ！俺にも今度買ってきて！》

『いやいや、梟谷も言えない！ブルーチーズパンとか、ハンバーグパンなんて聞いたことないです』

という、くだらない会話をしていると、木兎から、授業中じゃないの？と聞かれる

『絶賛日本史中、そっちは？』

《俺も！！今は物理！》

『ちゃんと勉強してください、受験生』

《俺受験しねーもん！Aこそ勉強しなさーい！》

と続けて話していると、ポンッと送られてきた写真
そこに表示されたのは、机の下から自分の顔を撮ったのか
地味にバレないように下を向きながらもウインクと舌ペロをして、更にピースをする木兎だった

『…ふっ』

気が抜けて笑ってしまうと隣の孤爪が不振そうに目線を向けてくるため、スマホを向ければ木兎の写真を見て、この人たちは何をしてるんだ…と呆れた顔でため息をついた

そうこうしているうちに授業が終わると休み時間
4列先の後ろの席である凪沙から、何笑ってたのさ、と聞かれ先程の木兎光太郎の写真見せる

『梟谷の先輩の木兎さん。授業中に撮ったの急に送られてきて吹き出しそうになった』

「なになに、噂の木兎光太郎？！」

「うける、めっちゃノリいいじゃん」

「あれからまだ続いてるんだ〜」

奈々と愛梨も集まり、Aの席で木兎光太郎の話題で盛り上がる。その横で座っている孤爪は、友達も木兎さんのこと知ってるの…と心の中で思った

「電話もたまにするんでしょ？」

『うーん、昨日もかかってきた』

「きゃー！！え、何もう木兎光太郎Aのこと好き？」

『いや、ないない。まだ1回しか会ってないし。この人は誰にでもフレンドリーなんだよ』

おっきく手を振っているが、顔が少し赤くなっていて
その様子を孤爪は見逃さなかった