その瞳に映るのは 3【ハイキュー】 (ページ36)

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「は〜やっぱスイカで生き返るわ」

白福達の元へ駆け寄ると追加でスイカをまた頂き、切ろうという話であった。宮ノ下が、包丁を持って作業に取り掛かり、3玉分切れば十分な量がテーブルに並ぶと、部員がスイカに飛びかかってくる。マネージャー組も椅子に座り、スイカを頬張る

「てか、あんたら食べまくってたのによくそれも食べれるね」

『フルーツは別物です』

「そうそう」

シャクシャクと音を立ててスイカを食べている2人を雀田が呆れてみていると、周りもハハハと笑い声を上げたが、反対に谷地は少し寂しそうにしている。モグモグと動かしていた口を止めて、飲み込むとAが口を開いた

『やっちゃん、どうした？』

「あ、いえ。なんだが今日でこの合宿も最後となると少し寂しいなと思いまして…。すみません！暗くしてしまい！！」

慌てて、頭を下げる谷地
先輩であるA達は、目をパチパチとさせた後可愛い〜！と声を上げた

「なんだかんだ皆といるの楽しかったしね」

「お菓子パーティーもUNOもいっぱいしたね〜」

「次会えるのは、春高進んでからかな。」

『たぶん10月あたり合宿するんじゃないかな？
だからまた会えるよ、大丈夫』

最後に清水も微笑み言うと、Aが安心して、と谷地の背中をポンっと摩った。梟谷学園グループの合宿は、幾度か行われるため、絶対に烏野が参加できるかは分からないが、機会はあるはずだ

「とりあえず春高予選だね〜。宮城の強いところはどこがいるんだっけ？」

「絶対王者牛島若利率いる白鳥沢かな。全国ユースに選ばれてる人がいるの。」

「へー、木兎より上かあ。そんな強いところが宮城にねえ」

大変だ。と雀田が眉を下げるが、最近の烏野を見ているとなんだか下克上をしそうですこし期待気味でもある。なにせ今回の夏合宿では東京の強豪とやりあってたのだから

「インターハイでは、青葉城西という影山くんの先輩の大王様、及川徹さんがいるところに負けたんです。なので、青葉城西にも白鳥沢にも勝たなきゃ行けない…うぅ」

『青葉城西……及川…？』

谷地がお腹を抑え、強敵を思い出して青い顔を浮かべると、ブツブツと呟いて、スマホを触り始めたA

『あ、そういえば私その人知ってる！』

「……え？なんで？」

思い出し、顔と名前が一致すると、目を輝かせて谷地と清水に
携帯画面を見せた。スマホのトーク画面には、及川徹という名前が表示されており、少し話している形跡も見られる

『音駒が宮城行った時に、偶然会ったんだよね』