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「オフンッ!1週間の遠征お疲れ様諸君!空腹にこそウマい物は微笑む。存分に筋肉を修復しなさい」

「「「〜〜!!いただきますっ!!」」」

飛び出すように手に皿と箸を持った男たちが散らばって行った
待ちに待ったBBQタイムの始まりだ

『食べまくるぞー!!』

「「おーー!!!」」

啖呵をきったAに続くように音駒一年ズが後ろについて行き、肉が多く乗ったグリルを取り囲む
ジュージューと音を立てて、いい香りを漂わせる肉を口に運ぶと、キラキラと顔を輝かせていた

「勢いすげぇの」

「喉詰まらせるなよー」

近くにいた黒尾や海がA達のパンパンに膨れた口を見て苦笑いをする。この一週間で彼女の大食いっぷりには慣れてきて、軽く注意の声をかけるだけだ

程よく食べ、おにぎりや飲み物を配り、その後お肉を食べの繰り返しをする
一旦マネージャーの仕事を終えたAは、皿を手に目を輝かせてグリルに飛びかかった。どこに誰がいようと関係ない。ただ前の飯に集中するのだと一心不乱にもぐもぐもぐと口を動かしている。偶然隣にいた赤葦もいつ詰まらせてもいいように水を待機させておく

「おー、Aちゃん今日もいい食べっぷりだね」

「マネも動いて疲れただろ、ありがとな」

澤村と菅原が近くにいたAをみて声をかけると、もぐもぐもぐと澤村達をじっと見つめていて、なんだ?と首を傾げる

『そっちのお肉もらっていいですか?』

「「ブフっ」」

目の前のグリルの上には肉が乗っておらず、横の澤村達の方へと目線を移動させ、今にも手が出そうだ

「こら、先輩達の肉とらないよ。今焼くから待ってて」

『えー…待てない』

「じゃあおにぎりでも食べてなさい」

食い意地張っているAの言動に澤村や菅原は大笑いしているが、赤葦はダメでしょ。と新しい肉を焼き始めてくれる
そのやり取りが母と子のように見えてなんとも微笑ましかった

『あかーしくん焼けた?焼けた?』

「まだ、お腹壊すよ。さっきのおにぎりは?」

『ん、食べたよ!』

「はや……っ」

トングで肉をひっくり返し、Aのために焼いている赤葦だったが、木葉や小見、森然のキャプテン達から分けてもらった肉がAの手元の皿には乗っかっていた

「Aさん、先輩から奪わないの」

『違うよ、先輩達からあげるって言われたんだもん』

そんな呑気なことを言いつつ口を動かしている彼女に呆れる赤葦。それを見て、木葉や小見、猿杙も「母ちゃんだっ!」とケラケラ笑っている。食に関わるとAは木兎に似てるな…と改めて思う

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作者名:ぱるむ | 作成日時:2024年3月20日 6時

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