130 ページ31
「じゃーお前らは女子と関わったりすんのかよー」
不服そうに言う菅原
まだ懲りずに恋バナをし続けるようで、うーんと考え出す3人
「マネージャーとも仲良いよな?」と澤村が聞くと、そうだなと全員が頷く
「めちゃくちゃ可愛いよな、小動物系だけど、やっちゃんとはまた違った天真爛漫さと危うさがある」
「「「問題児だけどな」」」
Aを思い出して、菅原が言うと全員が口を揃えて言った
「Aさん彼氏いるの?」
「いや、今はいないよね。俺たちの部活入る時はいた。」
新たに聞かされる真実に菅原がえっ!と体を逸らしたが、澤村も東峰も別に納得出来る内容である
「でもマネージャーは、黒尾が勧誘したっていってたよな?」
「まさかお前……!!人妻を!!!!逮捕だ、逮捕ーー!!」
1人だけ盛り上がっている菅原をどうどうと東峰が抑える
人妻って…独身だろがと夜久も呆れ顔をしている
不倫で逮捕されることもないね。と海もど真面目に答える
「で、黒尾は好きな子いんの?」
落ち着いた菅原は、今日何度目かの湯船につかり直して聞く
そして衝撃の言葉が……
「Aちゃん」
ニッと上げられた口角、その顔はまさに悪役で菅原は再び
湯船から飛び出し、ピピーッと指笛を吹いた
「やっぱり人妻狙いか!!!!旭、拘束しろ!大地は110番な!!!」
「だからもう別れたんだって!!!」
「うるさい!!」
ザブンと波が立ち落ち着いて座っていた音駒3人に頭から水が掛かる。そしてやかましい菅原をバシッと叩いて叱り、シュンと大人しくなる菅原
こんなに疲れる恋バナをしたのは初めてだ
早く上がりたいと思いつつも、ニコニコと海は様子を見ていた
「で、なんでお前らはそんな落ち着いてんの」
「いや、気づいてたし」
「左に同じく」
黒尾がやけに静かな二人を目を細めて聞けば、今更なんだよという顔を夜久にされ、海も知っていた様子で、マジか。と顔面を手で抑える
「バレバレだったよ」
「赤くなんなキモイ」
「やめてください」
黒尾の意外な新事実に、烏野3人はいいな〜と羨ましい表情を浮かべた。部活でマネージャーと恋愛……そんな青春なことはない。
「付き合わないのか?」
「いやいや、まだ告ってもねーよ。」
「早く言っちゃえよ〜」
「僕はタイミングを大事にするんです〜」
周りからはやし立てられるが、自分のペースそして好きな相手…Aのペースも大事にしたいと考えている
関わることが多く、確かに意識はしてくれている事は確実だが、今はちがう。と黒尾は心の底で思っていた
235人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぱるむ | 作成日時:2024年3月20日 6時