123 ページ24
本日の夜も自主練のため第3体育館は新メンバー月島を加え賑わっていた
｢で、Aさ…Aさんは何してるんですか。｣
『ん、筋トレ！』
体育館隅で腹筋をしているAに苗字で呼ぼうとするが、昼間に名前で呼べ！と強制されたため言い直す。『みんな見てたら私も筋肉つけたくなってきてさ』と言うAに、｢この人一日中動き回ってたよな…｣と月島は若干引いていた。するとコートに立っている木兎が｢お！｣と声を上げた
｢ツッキー、今日は仲間連れか？｣
｢はい？｣
体育館入口を見れば、オレンジ頭の日向翔陽が壁に手を付き覗き込んでいて、月島と目が合うと体をビクッと揺らした
話を聞けば、影山は1人で練習をしておりトスを孤爪に上げてもらったが5本で逃げられてしまったという
｢だから…｣
｢｢俺も入れてください！｣｣
｢リ、リエーフ！｣
日向の隣にドカン！と現れた巨体
リエーフもブロック練習がしたくて飛び込んできたようだ
腹筋をやめ、Aも近くに行くと｢Aさーん！｣と満面の笑みで体育館に入ってくる
『夜久先輩のとこでレシーブ練じゃなかったの？』
｢脱走してきたんじゃねえだろうな｣
黒尾が半笑いでリエーフの本心をつくが、まさかそんな！と焦ったように言う。まあ、たまにはいいか。と見逃し、3対3をすることになった
得点板にはネコvsフクロウと書いてあり、Aのイラスト付きである
『じゃ、試合始めまーす』
ボール出しの必要もなくなり、口にホイッスルを加えピーッと音を出すと試合が始まる。どう見てもバランスが悪い陣営だが、新たに加わった日向や月島、リエーフがどう動くのか少し楽しみだ
一方教室では、既に時計の針が8時半を刺していても帰ってこないAを心配し白福と雀田が第3体育館へ向かっていた
｢まだ練習してんのかなー｣
｢時計見忘れてんでしょ、どうせ｣
と、呆れて外に出ると黒尾やAの声が響いてきた
｢トス見てから跳べっつってんだろ、リードブロック！｣
『拾った、先輩ナイス！』
｢ほら、まだやってるよ｣
｢食堂閉まるから早めに来いって言ってんのに｣
そうして体育館入口を覗き、｢あのー｣と声をかけると、白福に気づいたAが顔色を青くし、時計を見た
｢そろそろ切り上げないと、食堂しまって晩御飯お預けですよ｣
『うわわ、忘れてた！雪絵ちゃん達ありがとう〜…』
｢ったく、なによりもご飯大事でしょ。さっさと片付けな｣
時計を見てなかったAは雀田達に感謝し、急いで皆とボールを片付ける。そうして今日も練習が終わった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 235人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぱるむ | 作成日時：2024年3月20日 6時
